足のしびれの原因を突き止めて正しく処置する6つのポイント

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足のしびれは神経に異常があるときに現れる症状です。しかし、注意しなければいけないのは、「足の神経の異常」だけが足のしびれを引き起こすのではない、ということです。神経は脳から脊髄を通り、全身を巡っています。足の神経は川に例えると、下流にあたります。

もし川の上流で土砂崩れが起き、水の流れがせき止められると、下流の水の量が減ったり、流れが変化したりします。足のしびれはあくまで下流の変化。もともとの原因は上流にあることも考えられます。上流には脳、脊髄など、異常があれば即、命に関わるような重要な器官があります。足のしびれが命に関わるような重病のサインとなる場合もあるので、原因を突き止めることはとても重要です。今回は足のしびれの原因を突き止めて正しく処置する6つのポイントをお伝えします。



 

足のしびれの原因を突き止めて
正しく処置する6つのポイント

 

足のしびれを感じたら、真っ先に脳梗塞をチェック


足のしびれは神経症状の一つでした。神経の中枢は脳です。脳に異常があると、足のしびれという症状が現れることがあります。こういった場合の最も危険度が高い脳の異常は、脳の血管が詰まってしまっている、脳梗塞です。脳梗塞による症状は、手足のしびれ、言語障害、半身麻痺など様々です。また、突然の症状が出る脳梗塞もあれば、ゆっくりと進行していく脳梗塞もあります。健康に与える影響が最も大きいのが脳梗塞ですので、足のしびれを感じたら、脳神経外科などで脳梗塞を起こしていないかをチェックするのが、正しい処置の第一歩になります。

 

腰椎椎間板ヘルニアになっているかも


腰の骨(腰椎骨と仙骨)のそれぞれの骨の間には、椎間板というクッションがあります。そのクッションが骨の圧迫などの原因によって、出っ張ってしまい、脊椎にある神経に触れると痛みが出ます。これが腰椎椎間板ヘルニアという疾患です。この腰椎椎間板ヘルニアで腰にある神経を刺激すると、その神経の下流に影響が出て、足のしびれという症状になります。

腰椎椎間板ヘルニアは基本的に数年の間で自然と治癒する症状だと言われていますが、痛みが激しかったり、足のしびれが麻痺に進行したり、自力で排尿ができなくなったりといった、重症の場合は、整形外科で入院や手術という治療が必要になる場合もあります。足のしびれの原因が脳梗塞でなければ、次に腰を疑ってください。

 

糖尿病でも足のしびれを感じます


足のしびれといった神経症状をもたらす内臓疾患で、もっとも症例が多いのが糖尿病性神経障害です。糖尿病の状態では、血液は糖分を過剰に含んでおり、ドロドロになっています。そのドロドロの血液は血流障害を引き起こし、酸素を十分に運ぶことができなくなり、結果として末梢神経を傷つけるので、手足のしびれが発症します。

糖尿病はすい臓に中性脂肪が蓄積することで、インスリンホルモンの生産力が失われている病気です。糖尿病を予防・治療するには早期から生活を改善することが必要です。足のしびれという糖尿病性神経障害は、糖尿病の初期症状ですから、特に肥満や食生活が乱れているという自覚がある方は、内科で糖尿病予備軍ではないかチェックしましょう。

 

足の血管に異常があるかもしれない


手足のしびれを主症状とする特定疾患治療研究対象疾患(難病)があります。それはバージャー病です。別名、ビュルガー病または閉塞性血栓性血管炎とも呼ばれます。手足の末梢血管が閉塞してしまい、虚血症状と低酸素症状によって手足のしびれ、痛み、そして最悪の場合は壊死に至ります。

このバージャー病は圧倒的に男性に発症することが多く、また、はっきりとした原因は分かっていませんが、患者の9割以上に喫煙歴があることから、喫煙と密接な関係があると言われています。バージャー病は循環器の病気なので、循環器科で治療する必要があります。確定診断には、血液造影検査が必要なので、検査設備が整った病院を受診したほうが良いでしょう。医療費は公費負担となる特定疾患です。

バージャー病と同じく、循環器系の病気で、特に足のしびれが主症状となる疾患が、閉塞性動脈硬化症です。足のしびれと「冷え」からはじまり、歩くと次第にしびれや痛みが増して歩行困難となります。閉塞性動脈硬化症の場合も循環器科で治療します。バージャー病にも共通して言えますが、受診する病院を選ぶ基準として、循環器の専門医がいて、外科治療の設備も充実していて、運動療法ができるリハビリ施設を併設している病院がベストです。

 

身体的な異常がなければ、パニック障害かもしれない


調べても体には不調が無いのに、突然の激しい動悸や頻脈、過呼吸などが起こるパニック障害。最近はこのパニック障害の患者は増加傾向にあると言われています。身体的な異常は見つからないものの、恐怖や不安に関係している神経伝達物質「ノルアドレナリン」と、興奮を抑える神経伝達物質「セロトニン」とのバランスが脳内で崩れることが原因で、パニック発作を発症すると考えられています。

このパニック障害の診断基準には13のチェック項目があるのですが、そのうちの1つが手足のしびれなのです。極度の不安を感じ、呼吸困難やめまいを起こす前後に手足のしびれが起きることが多いです。そしてパニック障害がやっかいなところは、発作がまたいつ起こるかという不安によって、さらにパニック発作を引き起こすという悪循環です。

不安感を伴う手足のしびれがある場合、神経科、整形外科、循環器科では治療できない可能性が高いです。様々な検査で身体的な異常が発見できなかった場合、心療内科を受診して、パニック障害の治療を行いましょう。不安が減っていけば手足のしびれも解消されます。

 

足の裏にしびれを感じたら


足の裏のしびれを感じたら、足根管症候群の可能性が高いです。足根管とは足の裏に通じる神経が通る、トンネルです。内側にくるぶし付近にあります。ここが圧迫されると、足の裏にしびれを感じます。主な原因は良性の腫瘍や静脈瘤によって、神経が圧迫されていることです。注射や矯正器具で神経の圧迫を抑えるのが主な治療法です。整形外科で治療しましょう。

 

このように、足のしびれという神経症状を経験したら、とにかく真っ先に、神経の源流である脳の異常を疑いましょう。脳のチェックからスタートし、脊髄、腰椎と下流へ向かってチェックしていきます。その時は同時に糖尿病のような内臓疾患もチェックします。

そして神経だけでなく、末梢の血管の閉塞の可能性を考えていきます。もしも、こういった身体の異常が全く見られなければ、パニック障害のような精神的な疾患を最後に疑ってください。とにかく、足のしびれは放置してはいけません。脳梗塞だとしたら、すぐに命に関わります。腰椎椎間板ヘルニア、糖尿病、バージャー病、閉塞性動脈硬化症は、進行すると足の麻痺や壊死まで至ります。パニック障害はうつ病にまで悪化しやすいです。足のしびれは重病の初期症状。原因を突き止めて、適切な処置を早急に行いましょう。

 

今日のまとめ

足のしびれの原因を突き止めて正しく処置する6つのポイント

・足のしびれを感じたら、真っ先に脳梗塞をチェック
・腰椎椎間板ヘルニアになっているかも
・糖尿病でも足のしびれを感じます
・足の血管に異常があるかもしれない
・身体的な異常がなければ、パニック障害かもしれない
・足の裏にしびれを感じたら整形外科へ

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