下剤の副作用は大丈夫?体を壊さないための上手な使い方 

下剤の副作用は大丈夫?体を壊さないための上手な使い方 

便秘を解消するために下剤を使用する人がいらっしゃいますが、下剤を上手に使用しないと副作用で便秘を悪化させる原因になることもあるということはご存知でしょうか。実は、むやみに使用すると下剤の副作用でひどい下痢になったり、逆に重い便秘になることがあるのです。下剤は比較的薬局で手に入れやすい薬でもあるため、身近に感じ頻繁に使用してしまう人もいらしゃいますよね。

食生活や運動などで便秘を解消したほうが良いとはわかっていても、お腹が張って苦しいときに身近に下剤があったら早く楽になりたいと思っても仕方ないことかもしれません。今回はそんな身近なお薬である下剤の「副作用と体を壊さないための上手な使い方」についてお伝えします。



 

下剤の副作用は大丈夫?
体を壊さないための上手な使い方 

 

まずは便秘の種類を知りましょう


便秘は大きく分けて急性の便秘慢性の便秘に分けることができます。急性の便秘とは食生活や環境の変化により一過性的におこる便秘のことを指します。旅行に行ったら便秘になった、ダイエットを始めたら便秘になったというような場合が当てはまります。急性の便秘はその原因が取り除かれれば便秘の症状も改善されることが多いです。

便秘で問題になるのはもう一つの便秘、慢性の便秘です。慢性の便秘は腸の機能が低下したために起こる便秘のこと指します。そして更に慢性の便秘も3タイプに分けることができます。腸の蠕動運動が弱くなり、便を押し出す力が弱くなることによって起こる「弛緩性便秘」。直腸の感覚が鈍くなり便意を感じにくくなる「直腸性便秘」。精神的ストレスや不安により腸が痙攣することにより起こる「けいれん性便秘」です。

 

次に下剤の種類について知りましょう


下剤は腸を刺激して運動を活発にし、排便を促す「刺激性下剤」と、便のかさを増したり柔らかくしたり便に作用して排便を促す「機械性下剤」に分けることができます。また「刺激性下剤」も大腸の蠕動運動を活発にして排便を促す「大腸刺激性下剤」、小腸に刺激を与え排便を促す「小腸刺激性下剤」の2種類に分けることができます。

「機械性便秘薬」は腸の浸透圧に作用し便から水分を吸収することを抑え便を柔らかくすることにより排便を促す「塩類下剤」、腸内の水分量を増やし便を柔らかくし排便を促す「糖類下剤」、便のかさを増すことにより排便を促す「膨張性下剤」の3つに分けることができます。

 

それぞれの下剤の副作用を知りましょう


まず「大腸刺激性下剤」ですが、このタイプの下剤が市販薬では最も多いといわれています。直接腸に刺激を与え排便を促すタイプの下剤ですが、下剤の中では最も副作用に木をつけなければならないタイプの薬でもあります。「大腸刺激性下剤」は長期間使用すると腸が刺激に慣れてしまい、容量を増やさないと効果が感じられなくなったり、便意を感じなくなるという副作用もあります。

また、連続して4か月、断続してでも1年以上使用すると「大腸メラノーシス(大腸黒皮症)」という大腸の粘膜が黒ずむ症状が現れるという報告があります。「小腸刺激性下剤」はひまし油やオリーブ油がこれに当てはまります。この下剤には重大な副作用はないとされていますが、常用すると栄養の吸収を妨げることがあるので注意しましょう。

次に「機械性下剤」についてですが、このタイプの下剤はいずれの種類でも重大な副作用はないとされています。ただし、「糖類下剤」を糖尿病の方が使用する場合は注意が必要になります。

 

便秘の種類によって下剤を使い分けましょう


腸の蠕動運動が弱くなり、便を押し出す力が弱くなることによって起こる「弛緩性便秘」には腸に直接働きかけ排便を促すタイプである「大腸刺激性下剤」の使用が有効とされています。しかし、前にも書きました通り、「大腸刺激性下剤」の長期間の服用は重大な副作用をもたらします。必要なときにだけ下剤の副作用に注意しながら使用するようにしましょう。

ただし、初期の便秘解消のために薬を使用する際は下剤の副作用が少ないとされる「機械性下剤」から始めたほうが体に負担が少ないでしょう。また「直腸性便秘」や「けいれん性便秘」ですが、この2つの便秘には下剤を使用しないほうがよいとされています。

「直腸性便秘」は肛門に近い直腸に原因があり起こる便秘であるため、大腸までしか効果が及ばない下剤を使用しては便が直腸に溜まり余計に苦しくなりますし、ストレスなどによる腸の痙攣によって起こる「けいれん性便秘」はただでさえけいれんを起こしている腸に、下剤により更に刺激を与えればけいれんが悪化してしまうことになりかねません。

「直腸性便秘」や「けいれん性便秘」の場合は市販の下剤に頼ることなく医師の診察を受けましょう。

 

以上、便秘の種類や下剤の副作用についてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか。便秘を解消するための下剤の副作用で最も多いのが「刺激性下剤」の使用→常用使用→腸が下剤の刺激に慣れて効かなくなり容量を増やす→下剤を使用しても便意を感じなくなるという負のループです。

お腹が張って苦しいし、見た目にもよくないので早く出してしまいたい気持ちはわかりますが、安易な下剤の使用はかえって便秘を悪化させあなたを苦しえることになります。まずは食生活や生活習慣の改善を心がけ、それでも改善しない場合は自分の便秘の種類を理解した上で、必要であれば下剤を使用するようにしましょう。その際には今回お話ししました下剤の副作用に気をつけながら使用してくださいね。

 

まとめ

下剤の副作用は大丈夫?体を壊さないための上手な使い方

・慢性の便秘は症状により「弛緩性便秘」「直腸性便秘」「けいれん性便秘」の3つに分けることができる
・下剤には「刺激性下剤」と「機械性下剤」がある
・下剤の副作用に特に注意しなければならないのは「刺激性下剤」である
・「直腸性便秘」や「けいれん性便秘」に下剤を使用することは症状を悪化させる

1e3a846cb7248b2ac4977a2a536e3e7c