塩分濃度計で気になる塩分を管理!6つのチェックポイント

塩分濃度計で気になる塩分を管理!6つのチェックポイント

最近、いろいろなメーカーから塩分濃度計が発売されています。塩分を取りすぎると血圧が上がるため、心筋梗塞や脳梗塞などの重い病気を引き起こす原因になります。また、血液中の塩分を薄めるために水分を送り出す腎臓にも、負担がかかってきます。

日本人は、世界的にみても塩分の摂取量が多く、40歳以上の2人に1人は高血圧と言われています。症状がある人はもちろん、健康な人でも早いうちから薄味に慣れ、日常的に意識して塩分を控えるようにしておくにこしたことはありません。こうした日本人の食生活事情から、塩分濃度計が人気となっているのです。

塩分を控えるといえば、すなわち料理に使う塩の量を減らすとか、塩辛いものを食べなければいいのでは、と考えがちですが、実は塩分というのは単純に塩だけではなくて、ナトリウムのことをいいます。ナトリウムはうまみ調味料や、重曹などにも含まれていますから、塩だけ減らしても塩分は減っていない、ということも多々あるのです。

問題なのは、日々の料理の中に果たしてどのくらい塩分が含まれているのかを確認する方法です。そこで活用したいのが、塩分濃度計です。今回は、面倒な計算などしなくても手軽に塩分濃度を測ることができる、塩分濃度計の選び方や上手な活用方法をお伝えします。

1日の塩分摂取量の目安を知ろう

ところで、1日の塩分摂取量はどのくらいが良いのでしょうか。厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準2015年版」によると、日本人の食塩摂取目標量は、男性で8g未満、女性が7g未満です。ちなみに高血圧の治療を必要とする人は6g未満。腎臓病患者の場合はさらに少なく5〜8g未満とされています。しかし、実際には日本人が日常的に摂取している塩分量は11〜12gくらいですから、大部分の日本人が塩分を摂取しすぎているのです。

カロリーや脂質などが少なく健康的なイメージがある和食ですが、実は味噌や醤油、漬物といった塩分を多く含む食べ物が多いため、普通に家で食事をしているだけでも塩分の過剰摂取になりがちです。まずは塩分濃度計で、普段飲んでいる味噌汁の塩分濃度だけでも知ることが、健康管理の第一歩といえます。

 

塩分濃度計の種類としくみ

塩分濃度計には、ナトリウム電極を用いるもの、デジタル塩分計、手持ち式の食塩濃度屈折計、浮秤式のものなど種々のタイプがあります。現在一般的に売られている手頃な塩分濃度計の多くは、デジタルタイプのものです。食品中の電気伝導度を測定し、それを塩分濃度(%)や塩分量(g)に換算してデジタル表示するもので、非常に手軽に塩分濃度を測ることが出来ます。

しかも、通常電気伝導度は温度の影響を受けるのですが、デジタル塩分濃度計には温度自動補正機能があり、測定可能な範囲の温度であればセンサー部分を食品に入れるだけでいいので、熱いお味噌汁などの濃度測定も簡単です。

 

使い方は簡単

塩分濃度計は、栄養や医療に関する専門知識がなくても、簡単に操作できます。機械が苦手な人でも、1回教えて貰えばすぐに使いこなせるはずです。

まず塩分濃度計の電源を入れます。そして塩分濃度を測定したい食べ物の中に機械の先端を入れて、よくかき混ぜます。そしてスイッチを押すと、どの程度塩分が含まれているか、後は自動的に塩分濃度計が測定してくれます。

測定結果は、具体的に数値が出てくるものもあれば、塩分濃度をいくつかのランクに分けLEDライトを使ってわかりやすく表示してくれるものなど、いろいろあります。

 

塩分濃度計の選び方

今ではいろいろなメーカーから、家庭用の塩分濃度計が販売されており、何をどう選べば良いのかわかりにくいですね。例えば、タニタでは塩分濃度を3段階で表示する簡単なものから、0.1%単位で表示する本格的なものまで、3種類の塩分濃度計を発売しています。

簡単なものは値段が安くて気軽に買えるので、今はまだ高血圧などの症状はないけど、これから気をつけていきたいといった方に向いています。普段作るお味噌汁が、薄味だと思っていたのに測ってみたら「から味」と表示され、驚く方も多いそうです。お味噌汁の味付けを見直すことで、他のおかずなども注意するようになり、薄味に慣れ、結果全体的に塩分摂取量を抑えることができます。

逆に、かなり塩分摂取量に気をつけて過ごさなければならない方には、価格は高いですが細かく測れて具体的な数値が出るタイプがおすすめです。塩分濃度と、汁物一杯の重量がわかれば、実際の塩分量を計算できます。

 

塩分濃度計の注意点

塩分濃度計があれば、塩分摂取量の調節が全て可能というわけではありません。家庭用の塩分濃度計のほとんどは、味噌汁やスープなど、水に溶けている場合の塩分濃度しか測ることができません。ソースや醤油もそのままの状態では測定できないので、水で薄めるなど手間がかかります。

固形物の濃度を測れる塩分濃度計も出ていますが、少量のサンプルを細かく切って水で薄めて測るため、結構面倒な作業になります。ただ、良く使う食品を一度測っておけば、調理の際の目安にできますから、日々の塩分が気になる方にはおすすめです。

また、簡単に測れる安価な塩分濃度計は、電池交換ができないものがあります。それでも2,000回ほど使うことができますが、長く使い続けたい方は、電池交換ができるタイプを選びましょう。

 

塩分を摂りすぎた時は

塩分濃度計で、毎日の塩分摂取量を管理していても、外食が続いたり、ついラーメンのスープを飲んでしまったり、塩辛をおつまみに一杯呑んでしまった、なんてこともありますよね。そんな時は水分を多くとり、カリウムを多く含む野菜や果物を食べましょう。

野菜はかぼちゃ、アスパラ、トマト、ブロッコリー、水菜、にら、ほうれん草、白菜、なす、セロリ、キャベツなどがおすすめです。果物では、バナナ、柿、オレンジ、キウイ、グレープフルーツ、みかんなどです。ただし野菜を食べる時に、醤油をたっぷりかけたり、甘い果物を食べ過ぎると逆効果なので注意しましょう。

 

さて、塩分のとり過ぎは、高血圧やガンを始め、多くの成人病に深くかかわっています。健康な人でも、濃い味のものばかり食べていると、いざ高血圧です減塩しなさい、と言われても急にできるものではありません。女性の場合は、塩分のとりすぎがむくみを招き、ダイエットの妨げになることも。普段から薄味に慣れ、意識して塩分を控えることが重要です。

塩分濃度計があれば、ご家庭で気軽に塩分が測れますから、料理の味付けや食生活を見直すきっかけになるでしょう。さらに、天然の出汁を使って汁物の味噌や醤油の量を減らしたり、おかずも醤油の代わりにポン酢やレモンなどで味付けしたりと、調理方法を工夫すれば、美味しく減塩生活を送ることができます。おかずや味噌汁が薄味なら、自然とご飯の量も抑えられ、ダイエットにもなりますよ。

ぜひ、塩分濃度計と味付けの工夫で、健康で長生きをする食習慣を身に付けましょう。

まとめ

塩分濃度計で気になる塩分を管理!6つのチェックポイント

・1日の適正塩分量を把握しよう 男性は8g未満、女性は7g未満
・家庭用では、デジタル表示で温度補正機能もあるタイプが主流
・塩分濃度計の使い方は簡単、表示もシンプルだから誰でも使える
・味の濃さで表すタイプと細かい数値が出るタイプ 目的に合わせて選ぼう
・基本は液体の濃度を測るもの 固形物には専用タイプを
・塩分を摂りすぎたら、水分とカリウムで排出しよう

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