尾骨骨折を早く治すために自宅でできるリハビリとは?

尾骨骨折を早く治すために自宅でできるリハビリとは?
骨盤の中心部の後ろに位置する尾てい骨という骨がありますよね。「尾骨」とも呼ばれるこの骨は、大昔、人間が猿から進化した名残の骨とも言われています。

尾のない人間には不要の骨のように思えるのですが、骨盤のバランスを取るのに必要とも言われています。強くしりもちをつくなどしてお尻を打った場合に、この尾骨を骨折する場合があります。

尾骨骨折をした場合、場所が場所なだけにギブスなどで固定することが難しいため、処置をせずに「安静に」して骨折部位が接合するのを待ちます。骨折した骨が接合するまでの間は、少し動いただけでも痛みが走るため、生活に困難が生じます。

そこで、尾骨骨折をした場合に、なるべく早く治るためにできることをまとめてみました。ご自宅でできる簡単な方法ばかりなので、是非一度お試しください。

まずは安静に

尾骨骨折をしたときに、医師から厳重に言われることは、「とにかく安静にすること。」です。上述したように、尾骨骨折はギブスなどでの固定が困難な骨折なので、骨が接合するまでそのまま様子を見ることになります。

動くたびに痛む場合もあるため、自宅で楽な姿勢で安静にするといいですね。「安静にすることが一番の治療法」とは、何とも消極的でじれったく感じるかもしれませんが、とにかく安静が一番なのです。

 

血行改善のためのマッサージ

家族が尾骨骨折で痛がっているときなどは、うつぶせに寝てもらって、尾骨周辺を優しくマッサージしてあげるといいですね。尾骨周辺では骨折した骨とその周辺の組織が、回復するためにフル回転で頑張っています。

周辺をマッサージすることで血流をよくして、組織の回復力を高めましょう。あまり強くもんだ時や、マッサージの箇所が骨折部位に近すぎると痛むので、痛まないように注意して行いましょう。

 

お風呂でゆっくりと温める

尾骨骨折をして「安静に」しているときには、自宅で時間をかけてゆっくりとお風呂に入るといいですね。お風呂に入ることで血行を良くし、傷の修復力が高まるからです。

しかし長時間のお風呂は心臓に負担がかかるため、お湯を少なめに半身浴にすることをお勧めします。

また尾骨骨折をしたときには、座るときに尾骨が痛むこともあるのですが、お湯の中では浮力があるため痛みが軽減します。楽な姿勢で患部を温めてあげましょう。

 

骨盤矯正ベルトを着用

産後に尾骨が痛むという女性が多いのをご存知でしょうか。出産後の尾骨の痛みの改善に、骨盤矯正ベルトという便利なグッズがあるのです。

産後でなくとも、女性でなくとも、尾骨骨折をした方はこの「骨盤矯正ベルト」を装着するといいです。尾骨骨折によって骨盤周りの力の入れ方が不自然になってしまうのですが、矯正ベルトで支えることによってぎこちなさが改善します。

何よりも、ギブスを装着することのできない尾骨骨折でも、骨盤矯正ベルトで締め上げることによって、ギブス代わりの安心感を得ることができます。しっかりと骨が接合するまでは、骨盤矯正ベルトを愛用する方も多いです。

産後にお勧めの商品としてよく売られていますが、それをそのまま尾骨骨折用として使用して構いません。

 

ゆっくりとウォーキング

尾骨骨折をしてから数日たって、歩いても「ピキッ」とした痛みを感じなくなってきたら、ゆっくりとウォーキングをしてみましょう

尾骨骨折は「安静第一」なので、痛むうちから無理に動いてはいけません。あくまでも骨が接合してからの、周辺組織のコリをほぐすためのウォーキングです。少しでも痛みを感じたら、即刻中止しましょう。

ウォーキングを行うことによって、骨盤や尾骨周りの緊張をほぐし、使っていなかった筋肉を伸縮することができます。血行が良くなって、周辺部位の回復に効果的です。

繰り返しますが、無理は禁物ですよ!骨が接合する前にウォーキングなどで無理をしてしまうと、ダウンタイムが長くなるのでお勧めできません。

 

ドーナツ型クッションに座る

尾骨骨折をしたときに一番困ることは、「座れない」ことです。もしくは、「痛くて座る姿勢が困難になること」でしょうか。しかし一日中座らずにいることは不可能です。骨折中は、尾骨が痛まないように斜めに座るなどの工夫をして座ることになります。

しかしずっと歪んだ姿勢で座っていると、今度は骨折から回復した時に骨盤のゆがみからくる姿勢の問題が発生します。尾骨骨折をしたときには仕方がないのですが、それが元で体全体にゆがみが生じることは避けた方が良いですね。

そこで出産後等に愛用される「ドーナツ型クッション」の出番です。ドーナツ型クッションの真ん中に尾骨が来るようにして座ると、骨折部位が痛まずに普通の姿勢で座ることができます。

尾骨骨折をしたのだけど、どうしても仕事を休むことができない場合などにも、オフィスにドーナツ型クッションを持ち込んで座るといいですね。

 

さて、今日は尾骨骨折をした際に、回復までのダウンタイムにできるお勧めのリハビリ方法を紹介してきました。どれも簡単にできるものばかりなので、是非毎日お試しください。

尾骨はお尻側にある小さな骨なので、座るときが一番苦労します。しかし上述したように、骨が接合するまでの間に不自然な姿勢を身に着け、その後体全体のゆがみに悩まされる人も少なくありません。

そんな2次的な症状を予防するためにも、あらかじめドーナツ型クッションなどを用意しましょう。また、いつまでたっても尾骨あたりが痛むという場合は、病院で診てもらうといいですね。

あまりにも痛みが激しいときは、痛み止めなどを飲むことも一時的な解決にはなります。「数年たっても尾骨が痛む。」という人もいるくらいですから、尾骨骨折は文字通り、尾を引く骨折と言えるでしょう。

まとめ

尾骨骨折をしたときのリハビリ方法とは?

・まずは安静にすること!
・うつぶせに寝て尾骨周辺をマッサージしてもらう
・半身浴でゆっくりと温めて血流をよくする
・骨盤矯正ベルトをギブス代わりに着用する
・痛まない程度にゆっくりとウォーキング
・痛みが引くまではドーナツ型クッションに座る


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