定年延長と再雇用の違いは?気をつけるべき7つの問題点

定年延長と再雇用の違いは?気をつけるべき7つの問題点
団塊の世代が定年にさしかかる昨今では、法律により定年の年齢を引き上げるなどの措置がとられ、「定年延長」や「再雇用」と言った言葉が一般的になってきました。「60歳になったらリタイアして、悠々と年金暮らしをする。」ような時代は終わりを告げたのです。

能力があれば体力ある限り、好きな仕事を続けられると喜ぶ人もいる一方で、リタイアしたくても少ない年金で生活ができないため、泣く泣く劣悪条件で再雇用契約をして、体に鞭を打って働き続ける人も多くいます。

法改正に伴い現代のシニアは、60歳を境に、そこからの人生をどう運ぶかの選択を強いられるのです。そこで今回、60歳から65歳までの雇用形態にスポットをあて、「定年延長」と「再雇用」の違いを解説していきます。



 

定年延長と再雇用の違いは?
気をつけるべき7つの問題点

 

定年の年齢は60歳から65歳へ


平成25年の4月に、「60歳定年制」が「65歳定年制」に変わりました。定年退職する年齢が5歳も引き上げられたのです。日本人ならば誰もがため息をつきたくなるこの制度改革の背景には、「少子高齢化」という日本の深刻な人口問題が存在します。

増え続ける老人人口のほとんどを、少ない若者が「年金」で支え続けるのには無理があります。そのため、「年金で生活する人口」を少しでも減らすために定年年齢を引き上げたのです。働く期間が長くなることで、辛くなる人もいますが、仕事に情熱を注いできた人にとっては朗報でもあるようです。

 

定年延長する企業


60歳から65歳までの定年延長制度になって、一番困ったのは企業ではないでしょうか。手に職を持ち、会社として引き留めておきたい人材を定年延長によりとどめておけるのは助かります。しかし働き盛りを過ぎて能力の衰えた人も多くいるのが現実です。

そんな人たちも希望されればみんな65歳まで雇わなくてはなりません。企業によっては、解雇できないこれらの人件費負担を軽くするために、大卒などの新規雇用枠を削る企業もあるようです。定年延長は、60代の人たちだけではなく、新卒の若者たちにも影響を与えているのです。

 

定年延長と再雇用


60歳から65歳まで定年延長により、企業は多くの問題を抱えることになりました。労働力は加齢により確実に落ちるのに対し、人件費が減らないという問題です。

そこで一部の才覚を除いて、多くの社員を「60歳から再雇用」という形で雇いなおします。単純に「定年延長」であれば、社員のそれまでの勤務スタイルも給与形態も変わらずに60歳からの5年間を雇うことになります。

社員にとっては安定して高収入が得られる嬉しい「定年延長」ですが、企業にとっては高給取りばかりをたくさん抱え込むことになり負担です。

そこで、60歳以前の給与形態や勤務形態を継続するのではなく、60歳から新しい勤務と給与形態を提示し、雇用しなおすという形を取るのです。

 

再雇用時の労働形態


「再雇用」になると、当然ですがそれまでの勤務形態が大きく変わります。はっきり言って、「60歳からの再雇用」に「いい条件」はありません。

勤務形態も大きく変わり、給与はそれまでの半分ほどになるケースもあるのです。「60歳以前と同じ働きをして会社に貢献できる!」と言い切れない多くの60歳は、企業のいうままに「再雇用」を承諾します。

 

アルバイトとしての再雇用


また、「定年延長」ではなく「再雇用」という形で60歳以上を雇いなおす場合、正式な社員ではなく、アルバイトという雇用形態にする企業もいるのです。親元にいるよりも長い期間、企業のために一心不乱に働いてきた人材を、「社員」から「アルバイト」に格下げするのです。

しかし企業だけがひどいのではありません。官僚の天下りなど多くの膿をもつ日本の政治が、少子高齢化に歯止めをかけられなかった結果が、こうして一般庶民に負担をかけているのです。

若いころほどの働きはできないが、アルバイトとして会社の歯車の一つとして真摯に働く60歳の待遇を保証する制度を待ち望みます。

 

再雇用の給料


上述したように、定年延長の場合の給料はそれまでと変わりませんが、再雇用になった場合は給与額が極端に減る場合があります。60歳が近づき、会社から「再雇用」の打診が来た方は、再雇用時の給与形態と額をしっかりと確認しましょう。

 

減った給料分を雇用年金で賄う


会社からの厚生年金を受給する資格を60歳スタートにすれば、たとえ定年延長の際に給料が半分に減ったとしても、減った分を年金で賄うことができます。実際は多くの人がそうして定年後の生計をたてているのです。

給料が減っても住宅ローンが残っている人も多く、どこからか生活費を捻出しなくてはならないからです。厚生年金のスタート時によってもらえる額がどのくらい変わるかなど、企業に問い合わせてみるといいでしょう。

 

さて、定年延長と再雇用の違いと、注意点を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

60歳前と同じ条件で定年延長できたらそれが一番ですが、実際はそんなケースは稀なのです。よほど手に職があるとか、海外の勤務地にコネクションが多くあるなどの、会社にとって必要不可欠な人材であれば定年延長はできるでしょう。

しかし多くの人が「再雇用」という形で給与を大幅に減らされ、ひどいときは職場や職種を変えての再スタートを強いられます。しかし健康で、住宅ローンなどの負担もなければ、企業の負担を軽くすべく、気軽なアルバイトとして再雇用してもらうという選択肢も悪くありません。

少子高齢化という日本の現状を見れば、「自分」という歯車を治めるべき場所を見定める視点も必要となります。

 

まとめ

定年延長と再雇用について学ぼう!

・定年の年齢は60歳から65歳へ引き上げられた
・定年延長する企業に人件費の負担がのしかかる
・「定年延長」ではなく「再雇用」する企業が多くを占める
・再雇用時の給与は半分に減る
・アルバイトとして再雇用されることもある
・再雇用の給料と勤務形態を事前に確認しよう
・減った給料分を雇用年金で賄う人が多い

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