疲労骨折の初期症状とは?スポーツ選手に見る7つの特徴

疲労骨折の初期症状とは?スポーツ選手に見る7つの特徴
疲労骨折という言葉を聞いたことがあるでしょうか。普通のぽっきり骨が折れる骨折とは違い、外傷の無い骨折として発見しにくい骨折が疲労骨折です。

何度も同じ個所に同じ負荷をかけることによって、徐々に骨折が進行する場合と、骨粗しょう症などで骨密度の薄い部分が体重の負荷によって骨折する場合があります。前者は主にスポーツ選手などに多く発症する疲労骨折、後者は主に女性の高齢者などに多く発症します。

疲労骨折は徐々に症状が進行するため、初期症状を認識しづらく、発見した時には「折れた後」というケースも多いのです。そこで今日は疲労骨折を早期発見するためにも、疲労骨折のわかりにくい初期症状についてお伝えします。ではご覧ください。

患部の腫れ

疲労骨折は、普通の骨折のように内出血などはしないのですが、徐々に欠損していく骨による、周辺部位の腫れがあります。なんとなく違和感のある肘部位が、痛みもないのに腫れてきた、というようなことがあった時には疲労骨折を疑いましょう。

ちなみに、ランニングやジャンプなどの行動を多く伴うスポーツの場合は、足の脛骨や腓骨に疲労骨折が出ることが多いでしょう。また、テニスや野球などのスポーツの場合は、ラケットを振る動作を多く行うため、肘などを疲労骨折する場合があります。

 

鈍い痛み

いわゆる「鈍痛」と呼ばれる鈍い痛みがあるときは、疲労骨折を疑うといいかもしれません。特に日ごろから激しいスポーツをしている人は、体に少しでも不調があるときは原因がわかるまで追求するべきでしょう。

疲労骨折の初期症状はわかりにくいのですが、必ずあります。疲労骨折を放置して、骨が折れてしまったら、それこそスポーツを長期間休む羽目になるので、早期発見と早期安静を目指すべきです。

 

運動時にだけ痛む

疲労骨折の初期症状として、「運動時にだけ痛む」という特徴があります。運動し始めと最中には痛むのに、運動をやめたら痛みがなくなるというのです。そのため、「疲れているのかな。」と決めつけて、疲労骨折を疑わずに済ましてしまう人も少なくありません。

しかし疲労骨折は、運動の「ある動作」の時にだけ痛むため、疲労骨折を早期で治すためには「ある動作」をやめにして、しばらく安静にする方が良いのです。運動時にだけ患部が痛むときは、疲労骨折かもしれませんよ。

 

痛みのない膨張

疲労骨折は、普通の骨折とは違って、骨がぽっきりと折れているわけではありません。何度も同じ個所に負荷がかかり、その部位の骨がぎしぎしと弱まっていっているのです。

弱まっている箇所の周辺部位は腫れあがるなどの症状がある場合があります。痛みがないため、謎の組織の膨張に不思議に思うでしょう。しかしたいていの人は「痛みがない」ことで、物事を些末にとらえ、見過ごしてしまいます。その膨張は、疲労骨折の初期症状かもしれませんよ。

 

X線でもわからない

疲労骨折の初期症状はとても分かりにくいでしょう。まだ骨が折れていないため、「疲労骨折かもしれない!」と慌てて病院に行ったところではっきりしたことがわからないかもしれません。

レントゲンを撮っても「骨折」ではないため、有効な情報は得られないでしょう。「オーバーワークかな。」としばらく安静を言い渡されるだけだと思います。しかしそれでいいのです。痛むときは無理をせず、安静にするのが一番なのですから。

「疲労骨折です!」という診断をもらうかもらわないかは重要ではないのです。痛みや違和感がなくなるまで、患部を安静にすることが大切なのです。

 

足の甲が痛む

疲労骨折は、足の中足骨や舟状骨によく起きると言われています。ランニングの時も、ジャンプの時も、足にかかる負荷はとても大きく、その動作を繰り返すことによって疲労骨折になりやすいからです。

そして、それらの骨が疲労骨折になった時は、痛みは「足の甲」に出ます。骨そのものがダイレクトに痛むというよりは、「足の甲が痛い」と感じるのです。

そこで、運動をしたときに足の甲が痛いと感じたときは、疲労骨折かもしれないと考えてください。特に、ジャンプなどの足の甲をよく動かす動作をする場合は要注意です。

 

下腿が痛む

上記の足の甲の痛みと同様に、疲労骨折の痛みが出やすい個所があります。それは下腿部位です。上述したように、ランニングなどの動作によって、足の脛骨や腓骨が疲労骨折になるケースはとても多いのです。

そして、腓骨などが疲労骨折になった時に、下腿に痛みが出るのです。運動時に「下腿が痛い!」と感じたら、脛骨か腓骨が疲労骨折になっている可能性があるため、すぐに運動を中止するべきでしょう。

 

疲労骨折は安静が一番の治療法です。負荷をかける運動をしばらくお休みにして、安静にしていると、疲労骨折が進行しかかっていた部位の組織も修復されて疲労骨折は治ります。もちろん、それはスポーツによる疲労骨折の話で、骨粗しょう症や高齢による疲労骨折となると話は違ってきます。

あくまでもスポーツによる疲労骨折の場合は、患部に違和感があった時からしばらく安静を保ち、痛みがなくなるまでは運動をやめることが、一番の治療法と言えるのです。大ごとにならないためにも、疲労骨折の早期発見を目指してください。


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