「離婚したい」と思うことは、どんなに愛し合って結婚した夫婦にもあるものです。もちろん、「離婚したい」など全く感じずに一生添い遂げるラブラブな夫婦もいますが、たいていの場合は一緒に過ごす中で離婚願望が脳裏を過ぎることは何度かあるかもしれません。
「離婚したいな」と思ったときに修復ができるのが一番ですが、中にはどうしても再構築できなさそうなケースもあります。とはいえ、離婚するにもいろいろな準備が必要です。自分だけの問題ではないので、本当に安全に別離できるように様々な用意をしなければなりません。
では、離婚のためにはどんな準備をしておくべきなのでしょうか。離婚願望が浮かんだときに始めたい準備の6つについてお伝えします。
離婚したいと思ったら:本当に修復不可能?
「離婚したい」という気持ちはやまやまなのですが、まずは本当にそうしたいのかを良く考えてください。特に性格の不一致といった理由が原因の場合、お互いが歩み寄ることによって修復できるケースが多いからです。
夫婦とはいっても元々は他人同士、お互いに外国人のようなもの。すれ違いがあって当然なのです。早まる前にカウンセリングを受けるなどし、離婚以外の解決策がないか考えましょう。
実際、性格の不一致による離婚の多くはコミュニケーション能力の欠如から発生しているとも言われています。お互いにしっかりコミュニケーションができるようになれば状況が変わることは珍しくありませんし、コミュニケーション能力は家庭外でも必須のスキルです。
離婚したいと思ったら:離婚の種類を確認
離婚には3種類あります。1つは協議離婚と呼ばれ、夫婦それぞれが離婚することに合意したうえで行う離婚のことです。夫婦どちらかの反対によって協議離婚ができない場合、家庭裁判所による調停を受ける調停離婚へと移行します。親権や養育費、財産分与、慰謝料に関する話し合いも行われ始めるのは調停離婚からです。
調停離婚が破たんしたら次は裁判離婚を行います。話し合いではなく裁判官の判断により離婚の是非が決定するというものです。もっとも、法律上の離婚理由がない場合は離婚ができないので注意してください。
離婚したいと思ったら:親権について考える
離婚は自分たち夫婦だけの問題ではありません。周りにいる家族の生活にも大きな影響をもたらす可能性があります。
子供がいる場合は特に、本当に離婚すべきか否かを考えてください。子供のためだけに無理な結婚生活を嫌々続ける必要は無論ありませんが、家庭状況の変化によって子供が受ける精神的な苦痛は甚大です。もし親権を取って子供を引き取る場合、離婚後の心のケアも十分に考えましょう。
離婚したいと思ったら:証拠を集めておく
調停離婚や裁判離婚を行うためには正当な離婚理由が必要不可欠です。不貞行為や悪意の遺棄(家庭を顧みない行動)、3年以上の生死不明、回復の見込みのない精神病、その他重大な理由(暴力、セックスレス、性格の不一致)などがその離婚理由となります。
ただ、これらのどれかを離婚理由とするには証拠が必要です。写真や録音、家計簿、日記などを集めて証拠として保管しておきましょう。離婚を有利な条件で進めるためにも欠かせない準備です。
離婚したいと思ったら:離婚後の生活について考える
突発的に「離婚したい」と思い、何も準備しないまま離婚してしまうと後々大変なことになります。特に、これといった経済基盤がないまま子供を抱えて暮らしていくのは厳しくなるでしょう。場合によっては離婚前よりも苦しい生活を強いられます。
そのような最悪の事態を防ぐためにも、子供を育てつつ自立していけるような準備を着々と進めるようにしてください。離婚後の収入や住まいの確保、昇給のためのスキルアップは当然として、離婚した後も精神的に自立できるかについて考えましょう。
離婚したいと思ったら:離婚届を用意する
どのような形で離婚するのであれ、離婚届がなければ離婚できません。市役所などに行けば無料でもらえますので、実際に使う日が来るまで大切に保管しておきましょう。
離婚したいと思ったそのときから準備すべき事についてお伝えしました。第一に本当に離婚すべきか、修復は可能かをじっくり考え、早まった離婚をしないように気をつけなければなりません。ろくに熟慮せずに行われた離婚に巻き込まれる子供の精神的苦痛は耐えがたいものですので、修復ができるなら努力を惜しまないでください。
それでも離婚が避けられないのなら、離婚理由やその証拠を集めて離婚準備を始めます。離婚を有利に進めるため、日記や家計簿、証拠写真や音源などを用意しましょう。
また、親権や経済基盤など、「離婚した後にどう生きていくか」という部分も忘れてはいけません。離婚をする前からスキル・キャリアアップを欠かさずに行い、独り身になった後も自立した生活ができるようにしておきましょう。
まとめ
離婚したいと思ったら考えておきたい準備とは?
・本当に離婚すべきかよく考えてみる
・協議離婚、調停離婚、裁判離婚の違いを確認する
・親権や子供のメンタルケアについて考える
・離婚理由の証拠を集めておこう
・離婚後の経済基盤を整える
・離婚届を用意する