お中元を贈る時に知っておきたい5つのマナー


デパートのお中元商戦がスタートしたというニュース、毎年恒例ですよね。どんな商品が主流なのか目新しいものの紹介など、どこのテレビ局でも取り上げて放送しています。

あえて毎年同じものを贈る人もいますし、相手が喜んでくれそうなものをしっかり吟味する人もいますが、感謝の気持ちを相手に失礼がないように贈ることが一番大切なのではないでしょうか。特に目上の人や取引先へのお中元は、マナーが守れていないと信用を無くしかねません。

もちろん受け取った方は、マナー違反だということを教えてくれるはずもなく、今まで友好的なお付き合いだったのに疎遠になるなどの可能性もありますよ。

大人の常識は、ちょっとしたところに罠があるものなので、お中元のマナーも早めに確認しておいた方が安心です。そこで今日は、お中元で相手を失望させない贈る時のマナーをお伝えします。

届ける時期に気をつけよう

七夕やお盆などを行う時期が地域によって違うように、お中元も贈る時期が違うため、北から南に向かって贈る時期をご紹介しておきます。

北海道は7月15日から8月15日までと期間が長いのが特徴です。そして東北や関東は、7月初旬から7月15日までと期間が非常に短いので、日にち指定をしても配送が混み合い遅れることがあるため早めに贈りましょう。

北陸は北海道と同じ時期の地域と関東と同じ時期が混在しているエリアなので個々に確認してください。東海・関西・中国・四国も北海道を同じ時期ですが、関東の影響を受けて早めに贈るようになってきたため、8月初めまでに贈るようにした方が安心ですね。

九州は8月1日から8月15日まで。沖縄は旧暦の7月15日までに贈るため、毎年、期限が違うので旧暦の日付け確認をするのを忘れないようにしましょう。

 

NG商品に気をつけよう

お世話になっている人や会社に贈るお中元。贈る品によっては関係が悪くなることもあるので注意が必要です。まずは相手の嫌いなものや苦手なものは避けるべきなので、好みを知らない相手に対しては嗜好品を避けた方が良いでしょう。

そしてハサミや刃物は、縁を切るという意味に取れてしまうためNGで、ハンカチも日本語では「手巾(てきれ)」とい言い、手切れという意味に取れてしまうので止めてくださいね。履物やマットは踏みつけるという連想がされるため、お中元には向きません。

靴下などの身に着けるものは、みすぼらしい恰好をしているからという意味に取れるので避けてください。特に気をつけたいのが現実的な現金や金券で、目上の人の贈ってしまうと、金銭的に困っているからという失礼な印象を与えてしまうので絶対に止めましょう。

 

届ける相手に気をつけよう

普段の感謝の気持ちとこれからもお世話になりますという意味を込めて贈るのがお中元です。そのため、身内や会社関係、習い事の先生や恩師の方々に贈るのが主な相手でしょう。しかし、受け取る側の事情を考慮しなくてはいけない場合があるので気をつけてくださいね。

まずは政治家や公務員にお中元を贈ると公職選挙法や公務員の規定に触れてしまう可能性があり、贈った側だけでなく受け取った人にも迷惑がかかってしまうので贈らない様にしましょう。公立学校の臨時の先生にも贈らない方が無難で、利害関係者から贈り物は受け取れないことになっています。

バレなければ良いのではないかと考えてしまう人もいますが、お中元でお互いの人生に傷をつけてはもったいないので、贈り届けたい人の状況をきちんと把握してから準備しましょう。

 

のし紙の種類に気をつけよう

お中元にはのし紙を掛けますが水引が紅白の蝶結びになっているものを用います。表書きは黒い墨で水引中央部分の結び目の上に「御中元」と書き、名前は結び目の下にお中元の字より少し小さめで書いてくださいね。

個人で贈る場合はフルネームで書きますが、目上の方に対しては名字だけでもOKです。会社名を入れる時は右側に小さく書き添えます。

連名の場合は3名までで目上の方の名前が右側になるように書き、代表者の名前だけを書く場合は結び目の下に代表者の名前、「他一同」は左下に並べて書き、中包みに代表者以外の名前を書きましょう。

気をつけたいのが喪中の場合です。喪中でもお中元は贈って良いのですが水引やのしがついたものは使用せず、無地の奉書紙か白い短冊に「御中元」と表書きしたものをつけて贈ってください。

 

渡し方に気をつけよう

この頃は宅配でお中元を送ることが多くなりましたが、本来は手渡しするのが礼儀です。早朝や食事の時間を避け、相手の都合を確認してから訪問してください。急な訪問になってしまう場合は、電話で「玄関先ですぐ失礼しますので」という連絡をしてから伺うようにしましょう。

持参するお中元は風呂敷に包むのが正式なマナーですが、デパートなどの紙袋でも大丈夫ですよ。ただし、自宅への訪問時間は時間ピッタリか5分位遅れての方が良く、玄関先で失礼する場合以外は、部屋に通してもらって着席してから渡します。

風呂敷から出して正面を自分の方に向けて置き、お中元の見た目などに粗相がないかを確認してから時計回りに180度回し正面が相手に向くようにして両手で渡しましょう。その後、風呂敷や紙袋は手早く折りたたみ必ず持ち帰ってくださいね。

 

このようにお中元は相手の好きそうなものや無難なものを贈れば良いという考えは、絶対にNGだということが分かりますよね。特に贈る時期は、地方によって違うので予め確認してから準備に取り掛かりましょう。

関東に合わせて早くても良い地域もありますが、それを善しとしない人もいるので昔からのお中元を贈る時期に合わせておいたほうが無難です。送付する場合は品物を送ったということを相手に知らせる「送り状」を送るのがマナーなので、くれぐれも品物だけを送るのは止めてください。

家族や友人なら電話やメールでも構いませんが、他の方には品物が届く前に感謝の気持ちを送り状に書いて郵送するか、商品に同封してもOKなので必ず送りましょう。せっかく贈ったお中元で相手を不快にさせないためにもマナーの確認をしてください。

まとめ

お中元を贈るときは

・ 届ける時期に気をつけよう
・ NG商品に気をつけよう
・ 届ける相手に気をつけよう
・ のし紙の種類に気をつけよう
・ 渡し方に気をつけよう


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