夫婦別姓を選ぶ前に考える☆5つのメリット・デメリット


法律で、夫婦同姓を強要されているのは、世界で日本だけ。。。多くの先進国では、同姓、複合姓、別姓が可能だったりします。アメリカ、イギリスも何の規制もなく個人の自由に委ねられています。フランスでも法的な規定はありません。中国や韓国も夫婦別姓です。その他、夫姓を名乗る国は多いものの、法律で決められている訳ではありません。

夫婦同性が日本で制定されたのは明治31年ですので、そろそろ世界に習って日本も法律を改正しても良いのかもしれませんよね。そこで今日は、夫婦別姓を選ぶ前に考える☆5つのメリット・デメリットについてお伝えします。

夫婦別姓のメリット:不公平感がなくなる

どうして同性にする必要があるんでしょう。なんだか公平じゃない気がする…。こう思っている女性は多いのではないでしょうか。日本では97%が男性の名字に改姓します。夫婦別姓になれば、この不公平な慣習がなくなります。男女平等が憲法でも規定されています。

民法では、どちらかの姓を名乗る、と平等ですが、世間の慣習がこの法律についていきません。それならいっその事夫婦別姓にした方が、男女平等の原則に忠実だといえます。

 

夫婦別姓のメリット:生活手続きが楽になる

女性が結婚を敬遠する理由が、名字の改姓が面倒だからという事があげられます。戸籍は勿論、銀行、免許証、パスポート、全てに変更手続きが必要です。会社や同僚にも名字変更を報告しなければなりません。

女性でも今は働いて社会的信用の高いポストに付いている人もいます。名字を変えると支障が多い人も沢山いるのです。事実婚が増えるのには、ちゃんとした理由があるのです。

 

夫婦別姓のメリット:女性の社会進出が進む

今の民法では、どちらの姓でも良い、となっていますがやはり男性の姓を名乗る事が一般的です。これはまだまだ家父制度が日本に残っている証拠です。実際、家事育児は女性の担当、仕事の割り振りや給与でも、日本社会では男女の差は歴然と残っています。夫婦別姓が制定されれば、古い因習が一掃され、女性の社会進出が進む可能性があります。家庭内でも男女平等が浸透していくでしょう。

 

夫婦別姓のメリット:女性の個人情報の保護

女性にとって、結婚しているか、そうでないかは、完全にプライベートな問題です。それを、結婚して姓を変える事で、世間に公表する事になります。

知らない人にも、わかりやすく個人情報をさらす事になりますから、男性よりもデメリットになります。夫婦別姓が施行されれば、自分の姓を変えなくてもよくなります。それで恩恵を受ける女性は決して少なくないはずです。

 

夫婦別姓のメリット:結婚をしても相手の家に嫁ぐという気持ちがなくなる

結婚とは本来個人と個人の結びつきのはずです。それが、男性側の姓を名乗る事で、「お嫁に行く」という相手の家に従属する存在になってしまいます。

離婚する原因の少なくない原因の1つが、相手側の親族との付き合い、特に嫁姑問題が挙げられます。「うちの嫁が〜」という言い方はしますが、「うちの婿が〜」という言い方が少ないのはなぜでしょうか?夫婦別姓のメリットとして、古い慣習をなくす事が出来る、という事も挙げる事が出来ます。

 

夫婦別姓のデメリット:優遇措置が受けられない

事実婚を選んだ場合、日本では婚姻による優遇措置を受けられません。そうなると、

・税金:配偶者控除なし
・給与:扶養家族手当てなし
・子が非嫡出子になる

といったデメリットが発生します。このデメリットはかなり大きな問題です。年金問題にも関わって来ますから、一生の問題と言えるでしょう。この事で事実婚を選ばないカップルは沢山います。

 

夫婦別姓のデメリット:離婚が増える

夫婦別姓のデメリットとして一番多い意見がこちらです。家族としての絆が薄れ、離婚が増える、子供が可哀想だという意見です。

現在日本では3組に1組の割合で離婚しています。これはかなり高い割合といえます。夫婦同姓でも離婚が多いのですから、夫婦別姓にしたらますます離婚が増えると危惧されています。しかし夫婦が別れたいのに別れない家庭で育つ子供は幸せなのか?と聞かれてイエスと答える人は少ないのではないでしょうか。大切なのは、フランスの様に離婚しても子供が不幸にならない政策を日本でも早く作る事でしょう。

 

夫婦別姓のデメリット:家族間の名字がバラバラになる

個人の自由が尊重されて良いかもしれませんが、家族の中で名字がバラバラだと違和感を感じます。子供と父親が同じ名字で、母親だけ違う場合、疎外感を感じるかもしれません。海外ではそれが当たり前の国も多いのですが、まだ日本では感情がそこまで追いついていないのではないでしょうか。

 

夫婦別姓のデメリット:夫婦の絆が弱まる

結婚しても姓が変わらないと、同棲と変わらない、2人の絆が感じられない、という意見もあります。女性は男性に庇護されたい願望がありますから、男性の名字を名乗る事は精神的な安心感があるのです。

男性もまた、自分の名字を女性が名乗る事で、守って上げたい、責任感が湧くというメリットがあります。

 

夫婦別姓のデメリット:不倫がしやすくなる

名字が変わらなければ既婚者か未婚者か分かりません。結婚しているという意識が希薄になります。その為、個人の感情を優先しがちになり、結婚しているのに恋愛を繰り返す不倫状態が増えると言われています。

 

さて、日本では現在、民主党、公明党、社民党、共産党は夫婦別姓に賛成の立場で、超党派野党で何度も夫婦別姓法案を提出しています。自民党は婦人局の女性党員が中心となって男女別姓の法案を提出しようと試みてきましたが、保守派に反対されて法案提出に至っていないという状況です。

夫婦別姓をどうしてそんなに気にするの?という人も多いかもしれません。最新のデータによると、日本の世論では、やや反対派の方が多いというのが現状のようです。夫婦別姓を気にする前に、結婚しない若者を増やさない政策の方が先だという意見もあります。

今は男性も女性も自分の生き方を自由に選べる時代になったといえるでしょう。自分らしく生きられる事が許される時代になった、そう思えば、結婚も、姓も、自由に選べる様になりたい、それが基本的人権の当たり前の姿なのかもしれません。

まとめ

夫婦別姓を選ぶ前に考える☆5つのメリット・デメリット
夫婦別姓のメリット

  • 不公平感がなくなる
  • 生活手続きが楽になる
  • 女性の社会進出が進む
  • 女性の個人情報の保護
  • 結婚をしても相手の家に嫁ぐという気持ちがなくなる

夫婦別姓のデメリット

  • 優遇措置が受けられない
  • 離婚が増える
  • 家族間の名字がバラバラになる
  • 夫婦の絆が弱まる
  • 不倫がしやすくなる

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