唇のしびれは、意外な病気が隠れている可能性あり?!

唇のしびれは、意外な病気が隠れている可能性あり?!

唇がピリピリとしびれる経験はあるでしょうか。唇のしびれは、一見何でもないようにスルーされるのですが、実はとても重大な病気の症状かもしれません。

唇のしびれが出たときに、同時にしびれている箇所があるかをよく注意して観察しましょう。また、しびれ症状とともに、力が入らない箇所があるかをチェックしましょう。唇のしびれとともに出る症状によって、ある程度の病気の推測ができるからです。手足の指先と同じように、唇も体の「末端」になるので、神経の圧迫などによりしびれの症状が出やすい場所であると言えます。

では、唇のしびれから推測できる病気は何があるのでしょうか。以下に唇のしびれ症状から考えられる病気を挙げてみたので、心当たりのあるものがあるかを探してみてください。

唇の乾燥によるしびれ

寒い冬や、夏にエアコンの効きすぎた部屋にいるときなどは、乾燥によって唇がしびれる場合があります。乾燥がひどいと、唇は感覚を失ってしびれるのです。手先や指先と一緒です。また、唇と一緒に鼻の先がしびれることもあります。湿度と温度の適切な環境に移ることで、しびれが緩和するでしょう。

 

唇の半分だけがしびれる場合

唇の半分だけがしびれるときがあります。唇だけでなく、体の半身だけにしびれ症状が出ることがあります。これは、脳内の左右どちらかで、血管や神経の圧迫が起きていることが原因だと考えられます。

症状が軽いときでも、脳内で梗塞や腫瘍による血管の圧迫がある可能性があるため、すぐに受診するべきでしょう。また、症状が重いときは、命に関わるときだと考え、迅速に行動しましょう。唇のしびれと同時に、吐き気やめまいを伴う時も、脳内出血の可能性があります。

脳内出血は、軽いものならば自然に止まることもあるのですが、出血箇所を特定して、血管の梗塞をなくす処置をした方が良いでしょう。

 

唇がしびれて力が入らない時

唇がしびれて力が入らず、同時に嘔吐感やめまいを感じるとき、脳梗塞の可能性を考えて、すぐに病院に行きましょう。脳梗塞になると、唇に力が入らず、唇からよだれを垂れ流すことがあります。脳腫瘍など、脳梗塞になる可能性のある病気の方や、その後家族の方は、普段から症状に注意していましょう。

 

普段から貧血気味

普段から貧血気味の方は、唇がしびれることがよくあるかもしれません。貧血になると、血中のビタミンやカリウム、亜鉛などの栄養分が不足して、唇や四肢の先などの末端にしびれなどの神経障害が出ることがあるのです。

貧血を緩和する治療を行うことで、唇のしびれは解消するでしょう。貧血治療は投薬もあるのですが、普段の食生活の改善が一番だと言われています。トマトやカボチャなどの緑黄色野菜を毎日摂るようにし、また、丸ごと食べられる魚を中心にしたメニューを考えるといいでしょう。

 

呼吸困難による唇のしびれ

激しいスポーツや、水泳やマラソンの後に、深い呼吸を早く繰り返しすぎて「過換気」と呼ばれる症状になることがあります。過換気症候群になると、激しい呼吸によって血中の二酸化炭素の濃度が薄まり、末端にしびれ症状が出るのです。

過換気症候群は、もともとは上述したような激しい運動によって起こるものですが、近年では精神的な疾患により起こるとも言われています。ストレスによる過呼吸などが原因でも、同じように末端のしびれ症状が出るのです。

過呼吸の対処法は、ビニール袋などを口に当てて、自分で吐いた空気を吸い込むことで、症状を治められます。強いストレスを感じたときに、おなかに手を当てて、呼吸が乱れないように気持ちを集中させましょう。

 

甲状腺の異常による唇のしびれ

甲状腺に異常があるとき、唇が乾燥してしびれが出ることがあります。甲状腺機能低下症や、バセドウ病などの病名になります。

バセドウ病は、20~30代の女性に多い疾患で、近年羅看数が上昇しています。甲状腺の異常によって、唇が乾燥しやすくなるため、しびれが出ることや皮がむけることがあります。また、イライラし、疲労感があるなどの症状が合わせて出ます。

甲状腺機能低下症になると、ホルモンバランスが崩れるため、白髪や発汗や精神不安が多くなります。更年期症状と似ているのですが、甲状腺の異常であれば治療が可能なので、不安な方は受診して治療をしましょう。

 

精神的に不安定なとき

唇のしびれは、単なる乾燥でも起こるのですが、呼吸に異常があるときに起こりやすくなります。過剰な呼吸によって唇が乾燥して、それが原因でしびれるのです。上述した過換気症候群も、血中の二酸化炭素不足によるものと、唇の乾燥のWパンチによって症状が顕著になります。

近年芸能人などの間でも多発している「パニック障害」という病気になると、過呼吸がでて唇のしびれを感じることがあります。パニック障害は精神的な苦痛が重なることによる精神疾患です。症状が重いときは介護が必要になるほどの重大疾患なので、軽度のうちに治療に専念しましょう。

 

さて、唇のしびれの原因となる病気についてお伝えしました。唇のしびれからは想像もつかないような重大な病気もいくつかあるので、見過ごさずに病気を早期発見してください。

唇は外部に出ているパーツですが、胃腸から外部へと通じる出口でもあります。血色がよくハリがある唇は、胃腸の健康を表しています。逆に、血色が悪く乾燥して皮がむけている唇は、内臓の疾患のあらわれと考えてください。

たかが唇と軽視せずに、しびれ症状が続くときは必ず受診してください。特に、上述したような脳内出血や脳梗塞などは、直接命に関わってくるため、半分だけしびれるときなどは必ず医者に相談しましょう。また、ストレスによる唇のしびれも多いため、ストレス解消法を見つけるなどして症状緩和を目指しましょう。


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