お車代なんて普段用意することがないので、いざ用意するときにはお車代の書き方に悩んでしまいますよね。特に、結婚式や披露宴のお車代は遠方からわざわざやって来てくれたゲストやお世話になった方に渡すもの、万が一にも粗相があってはいけません。
「慣れていないから少々失敗や無礼があっても仕方ないよね」は通用しないのです。お車代を用意するときにはお車代の書き方やエチケットをきちんと勉強しておきましょう。結婚式や披露宴前はやらなければいけないことがたくさんあって忙しいですが、お車代の準備やエチケットで手抜きはだめですよ。
ということで、今回はお車代の書き方で悩む方のために、お車代の書き方や守っておきたいエチケットについてお伝えします。
お車代の封筒は結び切りの水引きのご祝儀袋を用意すること
まずはお車代の封筒の選び方から確認しておきましょう。お車代は結び切りの水引きのご祝儀袋でわたします。蝶結びの水引きでないので注意してくださいね。
ご祝儀袋には本物の水引きがついたものと印刷のものがありますが、お車代が高額(1万円以上)のときには本物の水引きがついたご祝儀袋を、そうでないときには印刷の水引きのご祝儀袋やぽち袋を用意するとよいです。お車代の金額に見合ったご祝儀袋を用意してくださいね。
ちなみに、お車代の封筒に入れるお札は新札で、封筒に入れるときには封筒の表側にお札の表側(肖像画がある方)を向けます。また、封筒に入れるときにはお札の肖像画でない方から入れ、お札の肖像画側が上にくるように(封筒からお札を取り出すとき肖像画側から出てくるように)入れます。
表書きは毛筆や筆ペンで書くこと
お車代の書き方では何を使って書くかも大切!お車代の表書きは筆か筆ペンで書いてください。ボールペンやマジックはもちろん、万年筆もだめですよ。
また、プリンターで印刷するのもだめ!字を書くのが苦手な方も、ここはがんばって自筆してください。ここで問われているのは字のきれいさではなく誠実さです。
水引きの上に「御車代」や「御車料」と書くこと
お車代の表書きの書き方では、まず水引きの上の部分に「御車代」や「御車料」と書きます。「御礼」と書くこともありますが、「御礼」と書くと相手が恐縮したり、かえって気を使わせてしまうことがあるので、「御車代」と書くのがおすすめです。
あなたはお車代(相手の交通費や宿泊費など)のつもりで渡したのに、「御礼」と書いたばかりに、相手からお返しの品がおくられたら困りますよね。字を書くのが苦手な方やお車代をたくさん用意しなきゃいけない方は、最初から「御車代」と印刷されているお車代用の封筒を用意するとよいです。
名前は招待した側の旧姓で書くこと
水引きをはさんで「御車代」と書いた箇所の下には、あなたもしくは配偶者の名前(名字)を書きます。下の名前は書かずに姓(名字)だけを書いてくださいね。また、結婚式や披露宴のお車代の書き方で注意したいのが、「ゲストを招待した側の名前を書く」ことです。
つまり新郎側のゲストに渡すお車代の封筒には新郎の名前を、新婦側のゲストに渡すお車代には新婦の名前を書くのです。さらに注意したいのが、このときの名前は「旧姓で書く」ということ。田中さんが結婚して鈴木さんになる場合も、お車代には「田中」と書きます。
また、夫婦連名でお車代を渡すときには、水引きの下に新郎と新婦の名前(旧姓)を並べて書きます。このときは、新郎を右、新婦の名前が左です。
お車代を渡す相手の名前は書かないこと
手紙の封筒には宛名書きをしますが、お車代では封筒の外側にも内側にも、お車代を渡す相手の名前は書きません。つい封筒のどこかに相手の名前を書いてしまいたくなりますが、書いてはだめですよ。
お車代では封筒に相手の名前を書かないうえに新郎新婦以外の人がお車代を渡すことが多いため、うっかり渡す相手を間違えたり、渡し忘れたりすることが多いです。
お車代のミスやうっかり忘れを防ぐために、渡す相手と金額をリストにしたり、お車代の封筒に相手の名前をメモした付箋をつけるなどの工夫をするとよいですよ。お車代を渡すときには忘れず付箋を外しましょう。
以上がお車代の書き方や守っておきたいエチケットについてでした。お車代の封筒は結び切りの水引きがついたご祝儀袋です。お車代の金額に見合ったご祝儀袋を用意してください。お車代の表書きは毛筆や筆ペンで書きます。
お車代の表書きの書き方では、水引きの上に「御車代」、水引きの下に新郎や新婦の名前を書きます。お車代は新郎側のゲストには新郎の名前(旧姓)、新婦側のゲストには新婦の名前(旧姓)で用意してくださいね。
お車代をたくさん用意しなければいけないときは、最初から「御車代」と印刷されている封筒を買うのがおすすめです。お車代の書き方での注意点は封筒に渡す相手の名前は書かないことです。
なので、車代を渡す相手と金額のリストを作ったり、お車代の封筒に付箋をつけるなどの工夫をして取り違えや渡し忘れを防ぎましょう。
まとめ
お車代の書き方と守っておきたいエチケットとは
・ お車代の封筒は結び切りの水引きのご祝儀袋を用意すること
・ 表書きは毛筆や筆ペンで書くこと
・ 水引きの上に「御車代」や「御車料」と書くこと
・ 名前は招待した側の旧姓で書くこと
・ お車代を渡す相手の名前は書かないこと