鎖骨骨折後のリハビリ、自宅でもできる7つのケア


鎖骨骨折のリハビリは、入院中や通院しながらするのが一般的ですが、自宅でも出来るケアがあります。鎖骨骨折は、手術をしなくても自然治癒で治療が出来るため、ギブスや特殊なバンドを上半身装着して鎖骨の周りを固定しておくことが治療になるのです。

しかし、通院で治療ができる分、鎖骨骨折のリハビリは、いかに自宅でケアするかどうかで完治するまでの期間も変わってきます。年齢が10代などの若い人であればそれだけ、骨が再生するペースが速いのですが、20代後半を過ぎると、骨の成長速度が衰えますから、その分良くケアしてあげる必要があります。

そこで今日は鎖骨骨折後のリハビリで、自宅でも出来る方法やケアのポイントについてお伝えします。早く完治させて日常生活に戻りたい人は必見です。ではご覧ください。

ギブスでの固定

鎖骨骨折後のリハビリの前に、まずは骨折してしまった鎖骨が再生してつながるのを待たなければいけません。鎖骨は非常に細くてデリケートな骨ですが、しっかりと病院でギブスや特殊なゴムバンドで固定をしてもらえば、自然と治癒していきます。

しかし、このギブスはなるべくはずさないようにしましょう。しっかりと固定する時間を長くとるように自宅で気をつけることが早期完治に向けた最初のケアになります。

 

腕の振り子運動

鎖骨骨折後のリハビリとして、鎖骨部分がある程度治癒してきて、医師に相談をしながら徐々に始めていけるのが、可動域を広げるための振り子運動です。せっかく再生した骨がまた骨折してしまう事もあるので、最初は三角巾を巻きつけて腕をサポートしながら行います。

まず、前後に足を開き、上半身を前に傾けて、腕を肩からだらんと下に垂らします。足を前後に動かしながら、腕を自然に揺らして可動域をゆっくりと広げていくのです。

 

ゴムボール握り

ゴムボール握りの運動は、鎖骨骨折のリハビリの段階としては、ある程度可動域が広がっている状態で、落ちてしまった筋肉を再びつけようという段階で行います。したがって、この運動も始める時はかかりつけの医師に確認をとってからにしましょう。

ゴムボール握りはその名前の通り、柔らかいゴムボールを手のひらで握る運動です。手のひらで何かを握る時、実は鎖骨にも負担がかかっていることが実感できるでしょう。

 

2人で行う肘関節屈伸運動

膝の屈伸運動はしたことがある人が多いでしょう。この屈伸運動は肘ですることで、鎖骨骨折のリハビリになるのです。しかし、最初は自分一人で行うのはオススメできません。

家族など第三者に協力してもらって、自分は一切力を入れず、相手に肘の屈伸をしてもらいましょう。片方の腕で、二の腕を固定して、もう片方の腕でゆっくりと肘を曲げていくのがポイントです。

 

腕を人に上げてもらう

手や肘などの部分的な所を動かして間接的に鎖骨部分のリハビリをして慣れてきたら、いよいよ鎖骨部分に負担が大きくかかる腕の上げ下げをしてみましょう。しかし、いきなり自分の力で腕を上げると鎖骨に負担がかかって再び骨折してしまうかもしれません。

鎖骨骨折のリハビリとして、腕の上げ下げをするときには、かならず誰かに腕を任せてあげてもらうところからはじめましょう。通常はお医者さんにしてもらいますので、これを自宅でも家族に頼んでやってもらうのです。

 

自力で肩甲骨周りをほぐす運動をする

腕の可動域が広がって、鎖骨部分の骨が完治したら、いよいよ自分の力で肩甲骨周りをほぐす運動をして、鎖骨を鍛えましょう。この運動をする頃には、鎖骨骨折後、リハビリとしては最終段階に入りつつあります。

肩こり解消に効果があるとされる運動と同様ですが、肩をぐるぐると回してほぐすのです。この時、鎖骨はダイレクトに動きます。

 

ゴムチューブで筋トレ

鎖骨骨折後のリハビリも順調にすべて終わる、骨折から1年ほど立った頃には、鎖骨自体は完治している状態になっているので、治療中に衰えてしまった筋力とつけましょう。自宅で出来る筋力トレーニングがゴムチューブを使ったリハビリです。

ゴムチューブを柵などに巻きつけて固定して、もう片方の端を手で握ってボールを投げるように前後に引っ張る運動です。この運動は、鎖骨に余計な負担をかけることなく、筋力を鍛えることが出来るのです。

 

さて、鎖骨骨折のリハビリは、やはりかかりつけの医師に良く経過を診てもらいながら慎重におこなうことが大事です。今回ご紹介したリハビリ方法やケアの仕方は一般的に良いとされるものですが、行う時期を間違えると、再び骨折をしてしまうことにもなりかねません。

腕の可動域を広げたい、筋力を付けたいなど段階ごとにお医者さんにリハビリをしていい時期かどうかをこまめに確認して進めていきましょう。鎖骨骨折は、ラグビーやサッカー、バスケットボールなど日常的に行うスポーツで接触プレーなどをすることによって起こってしまいます。

鎖骨はとても細くてデリケートな骨だからこそ、骨折しやすく、リハビリも慎重に行う必要があるのです。

まとめ

鎖骨骨折のリハビリでは

・病院で装着してもらったギブスはなるべく長い時間つけよう
・腕の可動域を徐々に広げる振り子運動をしよう
・ゴムボール握りで鎖骨周りの筋肉を徐々に強くしよう
・肘関節屈伸運動は家族に手伝ってもらおう
・徐々に腕を上げる動きはまず他動でしよう
・可動域が確認できたら自分で肩甲骨周りをほぐそう
・骨が完全に再生したらゴムチューブで筋トレしよう


連記事