「腕が痛い」「しびれる」などの症状が頻繁に起こる方は、腕周りか骨髄に何らかの異常があるのかもしれません。
腕にとおっている神経は、骨髄で束になっているため、ヘルニアなどで背骨が変形して神経を圧迫すると、「腕が痛い。」などの症状として出るのです。また、単純に重いものを運ぶなどの腕だけの疲れが原因の場合もあります。
そこで今日は、腕の痛みやしびれ症状の緩和のために、簡単な対処法を紹介するとともに、痛み方による原因箇所を探るヒントについてもお伝えします。
腕のしびれや痛みが日常的にある方は、その場しのぎの対処法の他に、原因箇所を特定して、元の病気を取り除いていきましょう。特に、脊髄の腰椎などに原因があるときは、早めに受診して治療することをお勧めします。ではご覧ください。
肩をぐるぐる回す
腕が痛いとき、人は無意識に肩をぐるぐると回します。この行為は「腕の痛みやしびれ」に即効性のある動作で、腕にいきわたる血流の改善につながります。
血流がスムーズになると痛みやしびれは和らぐため、腕が痛いと感じたときは、まず肩をぐるぐると回してみましょう。腕を使いすぎて腕が痛いときは、腕の根元である箇所が硬くなり、血流が滞っています。そして痛みやしびれ症状が出やすくなっているのです。
腕の根元の方をぐるぐると回すことで、血流が改善していきます。血の巡りがよくなると、痛み症状は自然と緩和します。ただし、腕を回すことで余計に痛みやしびれの症状が顕著になる場合は、腕回しをやめましょう。
首を回してコリを解消
「腕がだるい。」「腕を長時間上げていられない。」「腕がしびれる。」など、日常的に腕の異常を感じながらも、症状が些細であるために放置している方も多いと言います。
こういった症状は胸郭出口症候群という病気が原因である可能性が高く、首肩周りのコリを解消することで改善がみられます。
胸郭出口症候群の人は、主に夜に症状が出ることが多いです。胸郭出口とは、首の付け根部位を指し、脳からの指令を腕や手先に送る神経が密集しています。
また、心臓から腕や手に送られる血液も胸郭出口を通過するため、ここがこって固くなっていると、「腕が痛い」「しびれる」などの症状がでるのです。
首周りはデスクワークなどで固く凝ってしまうため、普段から首回しの習慣をつけて、こらないように気を付けましょう。一回りでも首を回すと、いかに自分の首が凝り固まっていたかを実感できるはずです。
手をグーパーする
手や腕のしびれや痛みは、胸郭出口や骨髄などの神経が、何らかの原因で圧迫されて起こるケースが多いのです。骨髄などに重篤な病気が潜んでいる危険もあるため、手や腕のしびれ症状が出たら、出来る限り病院で診てもらうことをお勧めします。
一時的な神経痛の場合は、一般的に「温める」ことで緩和できます。手をグーパーして動かして、血流をスムーズにしても効果があります。また、手首や首などに、温めるマフラーや手袋をつけることでも痛みが緩和します。
手のツボを刺激
親指や人差し指が夜にピリピリとしびれ、痛みがあるときは「手根管症候群」の可能性があります。手根管症候群とは、手根管という手首のあたりにある部位が、使い過ぎなどで疲れてしびれ症状を発症するものです。
テーピングなどで固定して安静にすることでしびれが緩和します。また、ピリピリときたら手のひらのツボを刺激してもいいですね。
ツボ刺激は手根管症候群だけでなく、腕の付け根や内臓にも効くため、鍼灸院などでツボの位置を教えてもらうといいですね。手のツボ押しは気持ちいいので、疲れたらツボ押しをする習慣をつけましょう。
特に、仕事などでパソコンをよく使う人は手根管症候群になりやすいため注意が必要です。
腕にある痛みを無くすツボ
腕の使い過ぎなどで、「腕が痛い!」「しびれる!」という症状が出た場合は、単純に腱鞘炎の可能性があります。腱鞘炎になると腕を使おうとしても震えてうまく使えずに、仕事や生活に支障が出ます。
手のツボ同様に、腕にも痛みを取り除き、筋肉の血流を改善するツボがいくつか存在します。手のひらや足の裏は体中のツボが集中しているのですが、腕のツボはほんの数か所しかないため、すぐに覚えられるでしょう。
腕には、腕の痛みだけでなく、体中の「痛み」という症状を緩和するツボがあります。腕が痛いときに、ツボを押して試してみてください。
腕肩周りのストレッチ
「腕が痛い」「腕がしびれる」という症状が日常的にあってお困りの方は、朝晩の腕肩周りのストレッチを習慣づけましょう。寝ている間にさえ、寝る姿勢によっては腕の付け根が圧迫されてしびれや痛み症状が進む場合もあるのです。
朝晩のストレッチによって、しつこい腕周りのコリを定期的に解消することができます。テレビでやっているラジオ体操は、腕肩周りはもちろん、体全体の血行を良くするためお勧めです。
「腕が痛い」という症状にお悩みの方のために、自分でできる簡単な対処法をお伝えしてきました。
腕の痛みやしびれは、使い過ぎや疲れによる首肩周りのこりが原因である場合が多く、その場合は上述した対処法が有効です。しかし頸椎や脳などに原因があっての腕の痛みである時は、病巣の治療が必要になるためすぐに受診するべきです。
自己判断の難しいところですが、上述の対処法を続けても効果がない場合や、痛みやしびれが悪化した場合は、病院に受診すると良いですね。
腕が痛いときの受診先は、整形外科が一般的ですが、神経内科などを選ぶ人もいるようです。迷ったときは総合病院の窓口でどこで診察を受ければ良いのかを聞いてみましょう。