赤い月が見えると巨大地震が起きる?噂のウソと真実

赤い月が見えると巨大地震が起きる?噂のウソと真実
月が赤いと地震がくる。こんな噂を耳にしたことありますよね。いつもは白っぽく光る月が血の様に赤く見えたり、光がぼやっとして輪郭さえわからない状態であったり、見たことのないくらい大きく見えたり。そんな不気味にさえ感じる月が夜空にどーんと現れたら、何か不吉な事が起こるのではないかと誰しもが考えることでしょう。

そしてその月ご現れた数日後に、実際に起きてしまった巨大地震から、このようなことが噂されるようになりました。本当のところ、赤い月と巨大地震は関係しているのでしょうか。それともただの偶然なのでしょうか。

そこで今日は赤い月が見えると巨大地震が起きる?噂のウソと真実についてお伝えします。ではご覧ください。

多くの人に目撃された!巨大地震の前の赤い月

噂だと言う人も多いですが、実際に赤い月が見えた数日後に阪神淡路大震災が起こっています。真っ赤に染まった大きな月が夜空に見えた。その次の日も同じように真っ赤な月。そして地震が過ぎた次の日は白い光になっていたと。このような声が数多く上げられています。

震源地付近では広い範囲で強くこの現象が起き、震源地から離れていくにつれて薄くなっていたようです。全く無関係とは考え難い事実ですよね。では関係しているとすれば、どう関係しているのでしょうか。赤く見える理由から探っていきましょう。

 

そもそも何故月が赤く見えるのか

月が赤く見えるのは大気の影響による現象です。光は様々な色が混ざって出来ていて、月の光も赤や青や緑など沢山の色がまざって、最初は白っぽく見えています。光は大気の中を通過して私達の目に届きます。青い光はその過程で、大気の分子にぶつかって散乱されやすい性質がありますが、赤い光は散乱されにくい性質にあります。

それはつまり、私達の目に届きやすいということです。そして、月が地平線近くにあると、真上にある月を見る時に比べて大気は厚くなります。そしてその厚い大気の中を通過することで、分散されにくい赤い光が私達の目に届き、月が赤く見えるということなのです。

日の出や夕暮れのときに太陽が赤く見えるのと同じですので、そう考えると赤い月はそんなに異常なことでもないように感じますよね。赤く見える理由がわかったところで、次は大きく見える原因を解明しましょう。

 

大きく見える意外な理由

月が大きく見えるのは、実は錯覚と言われています。実際は大きくなったり小さくなったりしませんし、空のどこにあってもほぼ同じ大きさです。大きく見えるときは地平線の近くに月があることが多いですよね。

なぜ大きさは変わってないのにそう見えてしまうのか、はっきりはしていません。地平線の近くにあるときは、近くの木や建物と比べて月が大きいと錯覚してしまっているのではないかと言われています。これを聞くと月と地震は関係なさそうに伺えますが、果たしてそうなのでしょうか。

 

つまり無関係?

前述に、月が赤く大きく見えるのは地平線の近くに月があるからと記しました。地平線の近くに月があるからと言って、巨大地震がくるというわけではありません。月が地平線近くにある度に巨大地震が起こっていては大変なことになってしまいますね。

つまり、月と地震は関係ありません、、、と言い切ってしまうのは少し早いかもしれません。実は、月が赤く大きく見える理由はそれだけではないのです。ですので、ここから月と地震がどう関係しているのかについてもお話しします。

 

まだあった!!月が赤く大きく見える理由

前述の他に、月が赤く大きく見える、その現象が起こる原因がもう一つあります。それは気温によるものです。地上に湿った暖かい空気が多く漂っている時、光の屈折が起きやすくなります。光の屈折が起きると眼鏡のレンズと同じような働きが起き、物が大きく見えます。この現象によって月が大きく見えるのです。

また赤く見える理由としてもこの現象が当てはまります。水蒸気に光が当たると青や緑の光は分散されやすい為目に届かず、赤の光が私達の目に届き、月が赤く見えるのです。この月が赤く見える条件が、ここから地震と大きく関係しています。

 

地震の予兆

鳥やネズミが集団行動をとったり、飼っているペットが鳴き止まなくなったり、イワシが大量に死んだり、地震の予兆と言われるものが多くありますが、気温の変化も地震と大きく関係していると言われています。変に蒸し暑くなると地震がくると古くから言われているように地震の前に急な気温の変化を感じる方が多いようです。

この蒸し暑くなるということは湿った暖かい空気が充満しているということ。そうです。つまり赤い月が出る条件と一致しているのです。ここでやっと関係を導く事ができました。どうやらただ不吉だからといって地震の前に赤い月が現れるというわけではないようです。

 

つまり、赤い月が見えると巨大地震が起きる?

月が赤く大きく見えたら、地上に湿った暖かい空気が漂っている。それは夏場に多く見られたり急な気温の変化によるものである。気温の変化は地震の予兆でもある。

これらの条件から、月と地震はなんらかの関係性を持っていると言っても過言ではないと言えるでしょう。しかしながらこれは条件が一致しているというだけであって、絶対的な関係ではありません。月が赤いから地震がくるわけではなく、地震がくるから月が赤くなるわけでもないのです。これが赤い月と巨大地震の噂の真実なのです。

 

さて、直接的ではないにしろ、全く関係のないことだという考えは少し違う気がしますよね。赤い月が見えたら、巨大地震の予兆の一つとして考えることは「可能性のひとつ」くらいに思っておきましょう。

もしかしたらと考えるだけで身構える事ができますし、避難する際の準備も出来るかと思います。日常生活においてついつい危機感を忘れてしまいがちですが、こういった現象のもとに改めて地震について考える事が出来れば良いのかもしれません。


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