お車代の相場を知って、適切な対応をする5つのコツ

お車代の相場を知って、適切な対応をする5つのコツ
大人として知っておくべきは冠婚葬祭のマナーですが、ある程度のことはなんとなくわかっていても、お車代の相場といったちょっとつっこんだこととなると自信がなくなってしまいますよね。そもそも「お車代」とは結婚式などに参列いただいたゲストに渡すお礼のこと。

すべてのゲストではなく「特にお礼をしたい人」「遠方から駆けつけてくださった人」に渡して、わざわざ自分たちのために時間を割いてくださったことへの感謝の意を表すものです。ですがこれは、ただ渡せばよいというものではありません。

過不足どちらもかえって失礼に当たりますし、渡し方ひとつで印象ががらりと変わってしまいます。そこで今回は、お車代の相場や渡し方などについての基本的なポイントについてお伝えします。

お車代は誰に、いくら渡せばよいのかを知る

お車代の相場はいくらで、そもそも誰に渡せばよいのでしょうか。

【遠方から参列下さる方】

「交通費や宿泊代が2万円以上かかる方」を目安にするとよいでしょう。一般的には、実費の半額か、全額をお渡しします。友人や知り合いで親しい間柄なら、あらかじめ「宿泊費は出せないけれど交通費はもちます」など、明確にするというのもアリです。

【役割をお願いした方】

仲人や主賓、乾杯の音頭・受付などをお願いした方にお車代を渡すのは基本。この場合のお車代の相場は「お礼を含めた額」になるので、実際の交通費+1万円を目安に考えるとよいでしょう。とはいえ多額のお車代はかえって失礼に当たります。どんなに高額でも3万円を上限の目安にしておきましょう。

ご祝儀と違って「割り切れる数字は縁起が悪い」と考える必要はありませんから、「2万円」でも大丈夫。ただし、お札はご祝儀同様新札を使うのが正しいマナーです。

 

お車代を渡すための袋の選び方を知る

お車代の相場を理解したところで、それぞれに金額を用意したら、次は袋に入れなければいけませんよね。金額によって、袋を変えなくてはいけません。

【お車代の相場が数万円程度】

「水引」と「のし」がついたものを選びましょう。水引の種類は「あわじ結び」「結び切り」が基本です。水引のうえに「御礼」もしくは「御車代」のどちらかを必ず記入します。

【お車代の相場が数千円程度】

のしの絵がついたポチ袋でもかまいません。こちらも上部に「御礼」もしくは「御車代」と記入するのをお忘れなく。今はいろいろなデザインのものが売っていますし、100均でも見かけるようになりましたが……やはり、安物は安物であることは否めません。

無駄に高価にすればよいというわけではありませんが、基本的には心を込めて、きちんとした見栄えのものを選びたいものです。

 

お車代の渡し方を知る

「お車代の相場」や「渡される人」がわかっていても、やっぱり渡される人と渡されない人が同じ場所に介していると、渡されない側はなんとなくいい気はしないものですし、渡される側にも周囲に多少なりとも気を使わせてしまいますよね。

というわけで、お車代は受付係から受付時に直接手渡してもらうのが、最もスムーズな方法といえるでしょう。本来なら両親からも挨拶をかねて直接手渡しをした方がよい方(主賓・乾杯・仲人・親族など)には、式中に必ず一言でもご挨拶をしておくことをおすすめします。

お車の相場が高い人=新郎新婦やその家族・親族にとって重要人物です。(もちろん、参列者の重要度に差はありませんが)今後のお付き合いも考えて、しっかり礼を尽くしておきたいものですね。

 

金額を決めるさいに気をつけることをを知る

お車代の相場についてのマナーを、もう少し詳しく覚えておきましょう。気をつけなくてはいけないのは金額だけではありません。

【多すぎても少なすぎても失礼に当たる】

お車代の相場には目安があります。金額が少なすぎればなんとなく参列してくださった方にもやもや感を残してしまうもの。しかし「感謝の気持ちだから!」と、参列側のご祝儀の相場金額よりも大幅に多い金額を渡してしまうと、かえって気を使わせてしまいますので注意しましょう。

【基本はキリのいい数字で】

お車代は「1万円」「2万円」といった、端数がでないキリのいい金額で渡しましょう。相手の交通費が中途半端な金額なら、いくらか上乗せして、キリのいい金額にするのが基本です。

【偶数でも問題ない】

ご祝儀では「割り切れる」偶数の金額は、別れを連想させるためタブーとなっていますが、お車代はこの限りではありません。

【公平に渡す!!】

付き合いの深さでついつい金額を左右してしまいたくなりますが、これはNGです。お車代の金額は、状況が同じ参列者には同額を渡すようにしてください。どこからあなたが支払ったお車代の話になるかわかりませんし、その際不公平がバレてしまったら……あとあと、立場がまずくなる可能性もありますよ。

 

お車代が必要なのは慶事だけではないと知る

お車代を渡す、と聞くと結婚式を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は法事や葬儀の際にもお車代は必要です。ただし、結婚式のような慶事とはちょっと意味合いが異なってきますから、大人の一般常識として、弔事のお車代の相場もおさえておきましょう。

【弔事の際の相手は、僧侶になる】

お葬式や法事の際のお車代は、執り行う場所に僧侶が直接来られた時にお渡しします。実際の交通費に5000円~1万円程度を上乗せした金額が、弔事のお車代の相場です。ただし、遠方から依頼したりして、それ以上に交通費がかかる場合は事前にお寺さんに確認するようにしてください。

ちなみにこちらからタクシーなどを手配した場合はお車代は必要ありません。「お布施」と「お車代」は別物。弔事のお車代は正真正銘「交通費」ですから、混同しないようにしましょう。

【お車代を渡すときのマナー】

法事のように、あらかじめ予定がわかっている場合は別としても、弔事の際は新札を使わないのが基本。旧札を使うか、新札しかない場合は一度折ってから使うようにしましょう。なお、袋は無地の白い封筒でもかまいません。

白い封筒にのり付けする場合は折り返してのり付けした部分に「〆」をつけるのを忘れずに。表面には「御車料」と筆ペンで書くのみ。お車代はお布施と一緒に渡しますし、渡す側の名前などはお布施に記入するので、お車代には書く必要はありません。

 

さて、冠婚葬祭にはたくさんのルールやマナーがありますが、いざ当事者になった際にすべてを把握し実践できるかというと、難しい部分があるのではないでしょうか。

慶事はともかく、弔事は突然やってくることが多いだけに、頭がいっぱいになって何から手を付けたらいいのか、何をすべきなのかが判断しにくくなることもあります。その場になって慌てて調べるよりも、普段からなんとなくでも知識として頭に入れておくだけで気持ちも変わってきます。

お車代の相場といった「お金に関する部分」は、準備や手配などに追われるとついついおざなりになってしまうもの。しかし、実はもっとも気をつけなくてはいけないところでもあるのです。ちょっとした豆知識と思って、お車代の相場についてもこの機会に把握しておきましょう。

まとめ

お車代の相場と適切な対応とは

・ お車代は誰に、いくら渡せばよいのかを知る
・ お車代を渡すための袋の選び方を知る
・ お車代の渡し方を知る
・ 金額を決めるさいに気をつけることをを知る
・ お車代が必要なのは慶事だけではないと知る


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