肩こりがひどいと、頭痛を引き起こすことがあります。それは頭痛の約7割を占める『緊張型頭痛』です。『肩こり頭痛』や『筋収縮性頭痛』とも呼ばれ、頭痛の他にめまいや吐き気、目の奥が痛むなどの症状が出る場合も。
頭痛の症状としては、後頭部から首筋にかけて圧迫されるような、または締め付けられるような痛みが続きます。悪化するとだんだん頭痛が起こる頻度が高くなりやがて慢性化してしまいます。原因は肩こりなんですが、肩こりの自覚症状には個人差があり、自分の肩がこっていることに気づかない人もいます。
検査などしても原因がわからないため、肩こりが頭痛の原因であると気づかずにいると、なかなか症状が改善されませんし悪化するばかり。ここでは、そんな肩こり頭痛に悩まされている方のために、肩こりと頭痛のメカニズムと改善方法をお伝えします。
もう悩まないで!
肩こりと頭痛のメカニズムを徹底解析!
肩こりとは
肩こりがなければ、頭痛の7割は起こらないことになります。ではそもそもなぜ肩がこるのでしょうか。肩こりの原因として主に言われているのが、眼精疲労、睡眠不足、同じ姿勢を続ける、猫背、ストレス、運動不足などです。
これにより肩や首の血行が悪くなると筋肉が酸欠状態になり、老廃物がたまってコリとなるのです。コリができると血管を圧迫するためますます血行が悪くなり、さらに肩がこるという悪循環を引き起こします。
肩がこると頭痛が起きる理由
首には脳に大量の血液を送るために左右で4本もの動脈があります。肩こりによってここが圧迫されると脳に十分な血液が行き渡らなくなります。脳が酸欠になると頭痛やめまい、吐き気などの原因となります。
肩こり頭痛の症状
頭痛には痛む場所や痛みの程度、持続性などさまざまなタイプがあります。その中で肩こり頭痛の症状の特徴は、後頭部から首筋にかけて頭の両側が痛むこと、めまいのようなふらつき感や身体のだるさを伴うことがある、痛みがいつまでも続くことなどがあげられます。痛みの程度は個人差があり、種類も締め付けられるような痛み、重い痛み、刺すような痛みなど様々です。
肩こりの原因と対処
肩こり頭痛を改善するには、まずは肩こりを治すことが先決です。そこで肩こりの原因別に対処方法をまとめてみました。
1)眼精疲労
長時間パソコンやスマホを使い続けたり、細かい文字を読み書きしたりして目が疲れると肩こりを引き起こします。仕事でどうしても長時間使わざるを得ないとしても、一時間に一回は休憩をとってください。
遠くの景色を見ながら、肩や首を動かして緊張をほぐしましょう。机と椅子の高さやディスプレイまでの距離などをできるだけ疲れにくいように変えることも必要です。また、帰宅後は蒸しタオルで目を温めて血行をよくしてあげ、充分な睡眠をとります。メガネやコンタクトレンズが眼にあっているか、定期的にチェックすることもお忘れなく。
2)同じ姿勢での作業
パソコンなど目を酷使する以外にも、ずっと同じ姿勢で単純作業を続けるなどすれば肩はこります。適度な休憩を取ることはもちろん、できるだけ姿勢を変えたり、腕や肩を動かすなどしてこりを予防しましょう。
3)血行不良
ストレスがたまると血行が悪くなり、肩がこりやすくなります。また、普段から冷え性だったりダイエット中で栄養が偏ったりするのも肩こりの原因に。温かく美味しいものを食べ、お風呂にゆっくり入るなどしてストレスを解消し血行をよくしましょう。毎日軽いストレッチやウォーキングで固まった肩や首筋の筋肉をほぐすのも効果的です。
4)その他
歯の噛み合わせや枕の高さが合わない、猫背など、肩こりになる原因はほかにもいろいろあります。思い当たることがあれば早急に改善してください。特に猫背になると、4キロもある頭を首だけで支えなければならないので、非常に肩がこります。普段から正しい姿勢で過ごすよう心がけましょう。
すぐに肩こりを解消するには
肩こりや頭痛が長引いて辛い時は、ツボ押しや肩こり体操を試してください。
〈肩こりに効くツボ〉
百会(ひゃくえい)・・・頭の頂点の指で押すと凹んでいるところ。自律神経の働きを整えて血管の機能を正常化させます。
天柱(てんちゅう)・・・後頭部の髪の生え際近くの太い首の骨の外側。筋肉の緊張をほぐして血行を良くします。
肩井(けんせい)・・・肩の中央部分の骨の隙間に指を入れられる位置です。肩こり全般に効くツボです。
〈肩こり体操・ストレッチ〉
肩こりや頭痛に悩む人が多いせいか、最近では様々な体操やストレッチが考案されています。本やネットで紹介されているので自分に合ったものを選んでみてください。代表的なものには「筋膜リリース」「骨ストレッチ」「肩甲骨はがし」などがあります。名前を聞くだけでもいかにも肩こりに効きそうですね。
いかがでしたか。
頭痛は長引くととても辛いですよね。特に肩こり頭痛は頭だけでなく首や肩までこって痛いうえに持続性があります。痛みが続くとストレスもたまるし、身体が固まってしまってますます肩こりがひどくなります。
できれば頭痛を引き起こす前に肩こりを解消しておきましょう。そのためには忙しい仕事中でもこまめに休憩し、疲れを溜めないこと。食事や入浴、ストレッチなどで全身の血行を良くすること。質の良い睡眠をたくさんとること。
この点に気をつけて過ごすことで、肩こりだけでなくストレスも軽くなり、結果的に仕事や作業の効率も上がることでしょう。この記事をご参考に、しつこい肩こりや頭痛を撃退して、健康的な毎日をお過ごしください。
まとめ
もう悩まないで!肩こりと頭痛のメカニズムを徹底解析!
・肩こりの原因は首回りの血行不良
・こりが頭部への血管を圧迫し、頭痛が起こる
・肩こり頭痛は主に後頭部の両側が痛む。痛み強さや種類は人それぞれ
・目の疲れや悪い姿勢を正して肩こりを予防
・しつこいこりは、ツボ押しや体操で解消しよう