くるぶしを骨折したかも!病院に行く前にやるべき対処法


ちょっとした段差でつまづく、スポーツや自転車で足をひねる、二足歩行で生活している私たちは子どもから大人まで、日々の暮らしで足首を使わない日はありません。

くるぶしは、腓骨(ひこつ)と呼ばれる足の外側にある骨の端に位置し、足首部分に出っ張っている骨の部分を指します。この部分の骨折は、転んだ拍子などに、骨が剥がれてしまうような場合が多く、骨折の中でも頻繁に起こりうる症状と言えます。

骨折をしたな?と感じたら、急いで病院での診察が必要ですが、その前に、必ずや押さえておきたい骨折対処のポイントがあります。ここでは、くるぶしを骨折したかもしれない時、病院に行く前に必ずやっておいたほうが良い対処法をご紹介します。

 

くるぶしを骨折したかも!
病院に行く前にやるべき対処法

 

踵のカーブから膝下にかけて、しっかりと固定しましょう

くるぶしの骨折は、動きやすい足首だからこそ、しっかりとした固定が必要です。コツは、足首だけを固定するのではなく、より安定させるために、膝下あたりから足首にかけてを全体的に固定することです。

ダンボールや添え木など、硬くて安定した板などを踵のカーブに合わせてL字にして添えます。その上から、タオルや風呂敷など、等間隔に巻いて固定しましょう。

固定しようとしている最中に、無理に患部を曲げ延ばしてしまうと、神経や筋肉を傷つけてしまう場合もあります。できれば数人で協力し合いながら、声を掛け合い慎重におこないましょう。

 

腫れや炎症を広げないよう、すみやかに患部を冷やしましょう

骨折をすると、その瞬間から少し遅れたタイミングで、患部がどんどん腫れてくるでしょう。骨折した患部周辺は内出血などにより炎症を起こし、腫れと痛みを伴います。

炎症を最小限にとどめるためには、骨折した患部はすみやかに冷やすと良いでしょう。冷却と言うと、湿布を思い浮かべる方も多いかとは思いますが、湿布などは冷熱作用よりも鎮痛作用に効果がでるように作られています。

そのため、患部を効率的に冷やすには即効性のある氷水や、濡れタオルなどを使用しましょう。足首なので、バケツなどに水を張って、足を入れておくのも良いでしょう。

 

安静時には、むくみ予防のために心臓より高い位置に置きましょう

骨折をしてしまうと、周りの組織も損傷し、その損傷部分の細胞にある水分が集まるので、むくみを起こします。むくみがあるまま放置してしまうと骨折部分の治癒の障害になってしまいます。

きつい靴や服を着ている場合は、脱がせたりゆるめたりするなどして、患部の圧迫を解消しましょう。特にくるぶしなどの足の先端は心臓から遠いため、むくみが取れにくいでしょう。

可能であれば、横になり、骨折した足のしたにクッションなどを入れて、心臓より少し高い位置になるようにしましょう。むくみがあったままだと、骨折の治りが遅くなってしまいます。

 

移動時にはくるぶしに体重をかけないよう注意しましょう

骨折したくるぶしに、体重をかけてしまったり、力を入れて患部に負担をかけると、変形の原因になってしまいます。病院への移動に際しては、できるだけ足に体重をかけないように移動しなければいけません。

車椅子や松葉杖があれば、使用し、無い場合もできるだけ回りの人に手伝ってもらい、肩をかしてもらって移動するようにしましょう。

車での移動など、横になっている体勢でも、身体の向きを変える時に患部に負担がかかってしまう場合もあります。何かクッションになるような物を当てておくとよいでしょう。

 

傷がある場合や、ショック症状にも対応しましょう

骨折と合わせて怪我をして、傷から出血している場合は、放置するのではなく、しっかりと止血をおこないましょう

大量に出血しているようであれば、患部より心臓に近い部分を紐などできつく縛り、止血をします。傷口から細菌感染を起こす可能性があるため、傷には絶対に触らないようにしましょう。

また、出血や痛みのために、冷や汗が出たり、血圧低下などショック症状を起こす場合もあるので、顔色や表情を確認し、具合が悪いようであれば、全身に毛布などをかけて身体を温めてあげると良いでしょう。

 

くるぶし付近は捻挫などもよく起こす箇所です。対処法としては、捻挫か骨折かを見分けることも必要です。骨折の特徴としては、患部が内出血を起こして腫れている、強い痛みを感じる、力が入らない、患部が変形している、などです。

病院にいくまでの対処で、適切な患部の固定などを怠ってしまうと、治療した時に骨が変形してくっついてしまい、今後の運動や生活に支障が残ることもあるでしょう。

身体を支えて、移動するための大切な役割を担っている足首だからこそ、一度怪我をしてしまうと、その後の不便は計り知れません。立ち上がったり歩いたりが負担になってしまえば、仕事はおろか、日常生活での些細なことまで、一人でこなせなくなってしまいます。

他の病気などでも、検査をしないと判明しないように、少しの怪我で捻挫で済んだつもりでも、治りが遅かったり、腫れや痛みが引かないなど、後から調べてみると、実はくるぶしを骨折していたということはよくあるのです。

大切な部分だからこそ、骨折かな?と思ったら適切な対処が必要だということを肝に銘じておきましょう。

 

まとめ

くるぶしを骨折したかも!病院に行く前にやるべき対処法

・踵のカーブから膝下にかけて、しっかりと固定しましょう
・腫れや炎症を広げないよう、すみやかに患部を冷やしましょう
・安静時には、むくみ予防のために心臓より高い位置に置きましょう
・移動時にはくるぶしに体重をかけないよう注意しましょう
・傷がある場合や、ショック症状にも対応しましょう


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