末端冷え性で間違った温め方をしてない?正しい方法を伝授

あるアンケート調査によりますと、自分が「冷え性である」または「冷え性かもしれない」と感じている人は男性で約5割、女性では約8割という結果が出ていました。つまり、体の冷えに関して大小様々でしょうが、何らかの自覚がある方がとても多いということです。

更に詳しく調査された結果によると、「足の冷え」を感じている人は男性約3割、女性約6.5割、「手の冷え」を感じている人は男性約3割、女性約5割と、手足の冷えを訴える方がとても多いようです。また、冷えを感じる季節を聞いたところ、「冬」と答えた方は全体で約7.5割、「1年中」と答えた方は全体で2割以上に上りました。

夏場でもクーラーの効いた職場で1日中いると辛い時がありますね。手足に冷えを感じ、しびれや痛みさえ感じることがあります。このような体の先の方に冷えを感じることを「末端冷え性」と言います。この末端の冷えに対して、皆様様々な対処法を考え、実践されていると思いますが、その方法ははたして本当に正しいのでしょうか?

そこで今日は末端冷え性の正しい温め方をお伝えします。

 

末端冷え性で間違った温め方をしてない?
正しい方法を伝授

 

お腹を温めて末端への血流を改善させましょう

足の冷えに対して、靴下を重ねて履いたり、厚手のものを履いたり、という方法をよく見聞きしますね。しかし、これでは十分温まらないどころか、かえって締め付けることにより血流を悪くして冷えを増強させることにつながりかねません。

冷えに対して最も大事なことは、血液を循環させるということです。人間は、腹部に心臓、肺、胃、肝臓など大事な臓器が集中していて、ここを冷やさないようにするために、体内の自然な機能により血流を集めようとします。

手足が冷えるからと言って手足だけを温めるのではなく、お腹を同時に温めることで手足にも血流が促され冷えが改善していきます。

 

体を温める食べ物を摂取しましょう

お腹を温めて、と前述しましたが、血液がドロドロだとしっかりと手足まで流れていきません。総コレステロールや中性脂肪の値が高い人は特に要注意です。

血液をサラサラにするにはポリアミンという物質を多く含んだ納豆が効果的です。ポリアミンは乳酸菌によって増殖するので、ヨーグルトなども出来るだけ食べるようにしましょう。また、ダイエットのために食事を制限したりするのも禁物です。

栄養が偏ることは避け、体が温まるものを摂取するように心がけましょう。赤・橙・黄・黒といった色の食物は体を温める作用があります。ニンジン・かぼちゃ・しょうがなどの野菜や、赤身や白身魚・たこ・いかなどの魚類、他にもチーズ・わかめ・のり・ごま・にんにく・唐辛子・梅・リンゴなどは体を温めてくれます。

 

体を冷やす飲み物に気をつけましょう

そして、出来るだけ冷たい飲み物は控えましょう。お腹が冷えると血流はそこに集まろうとして、末端へ行かなくなってしまいます。夏場でも冷たい飲み物は避け、温かいものもしくは常温のものを飲むと良いでしょう。

また、緑茶よりも番茶やほうじ茶の方が体を温めてくれますし、ビールではなく、日本酒やワインを飲むと良いです。ストレスからくる心因性の冷え性というものもあります。気の合う仲間とたまには楽しくお酒を飲んでも良いのでは?ただし、飲み過ぎは禁物です。

 

無理のない方法で筋力を鍛えるようにしましょう

筋肉は熱を産生しますので、体を温めるには筋肉が必要です。みなさん子どもの頃は冷え症など感じていなかったと思います。体が小さいので筋肉の量が相対的に多くなり、熱の産生能力が高いからだと言えます。

年齢が進むにつれ、運動不足などにより筋肉が衰え、脂肪の比率が高くなると共に冷えを感じるようになるのです。筋力をアップさせるために年齢や体力に応じた運動を継続していきましょう。

ウォーキングやスロージョギングなど無理なく続けられるものにすることがポイントです。ヨガやピラティス、フラダンスなどはコアマッスルを鍛える効果がありますので、冷え性の改善にもお勧めです。

 

入浴は、ぬるめのお湯にゆっくりとつかりましょう

夏場だからといってシャワーだけでは体は温まりませんし、疲れもとれません。お腹のみぞおちあたりまで、38〜40度の少しぬるめのお湯で最低20分はじっくりとつかりましょう。

お風呂ではゆったりとリラックスし、しっかりと体を温めると自律神経が整えられ、冷え性の改善を促していきます。また、足だけをお湯につけて温める足湯も、全身の血行を改善する効果があります。これなら服を着たまま、例えば本を読みながら、テレビを観ながらでもできますね。

 

冷えに効果的な運動を心がけましょう

手足の末端の冷えには、効果的な運動やストレッチを取り入れると改善を促します。例えば、お風呂上がりに手足の先まで伸ばすようにストレッチをするとか、手のひらを開いたり閉じたりするだけでも良いのです。

足の先が冷えるのは、心臓に血液を送るためのポンプの役割をするふくらはぎの筋肉が弱っているからです。両足のかかとを10〜20回上げ下げする運動で、ふくらはぎの筋肉が増強され血流が促進されます。足の裏でゴルフボールをコロコロさせるのも、ツボを刺激しますので取り入れてみましょう。

 

神経性の疾患がある場合は、きちんと医師に相談しましょう

冷え症は、甲状腺機能低下症などの代謝性疾患や、片頭痛などによる交感神経の乱れから起こることもあります。他にも卵巣機能の異常や、糖尿病、膠原病などからくるものもあり、これらの疾患からくる冷えは重度の場合がありますので要注意です。

ただの冷え症だと思っていたら、実は深刻な病気を発症していた、ということがあってはいけません。必ず医師の診断を受け、冷え性の相談もし、原因となっている病気をきちんと治すことが大切です。

 

末端冷え性を改善できる正しい体の温め方をここまで述べてきましたが、実践できそうですか?たかが冷え性と思うかもしれませんが、体の冷えは様々な疾患の原因ともなり得るのです。女性の不妊症などはその代表的なものと言えるでしょう。

これまで述べてきた方法は、体を温める効果だけではなく、代謝を促進させ、自律神経を整えていきますので、病気の予防に通じていきます。末端冷え性を改善するだけでなく健康増進にもなり一石二鳥です。

 

まとめ

末端冷え性で間違った温め方をしてない?正しい方法を伝授

・お腹を温めて末端への血流を改善させましょう
・体を温める食べ物を摂取しましょう
・体を冷やす飲み物に気をつけましょう
・無理のない方法で筋力を鍛えるようにしましょう
・入浴は、ぬるめのお湯にゆっくりとつかりましょう
・冷えに効果的な運動を心がけましょう
・神経性の疾患がある場合は、きちんと医師に相談しましょう


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