旬は秋!梨が栄養満点で女性に嬉しい7つの理由

シーズンになるとすっきりとした甘さとシャリシャリとした食感の梨狩りに出かけるのが楽しみな人は多いのではないでしょうか。

日本で栽培されている梨には和梨、西洋梨、中国梨の3種類があり、皮が茶褐色をしているものを赤梨、黄緑色のものを青梨と呼びます。長十郎、豊水、幸水などの品種がある赤梨は甘みが強く、二十世紀が代表の青梨は果汁が多く、さっぱりとした甘さが特徴です。

日本ではそのまま食べることが多い梨ですが、欧米ではサラダに入れたり砂糖煮にしてお菓子にも多く使われています。梨は90%以上が水分ですので、夏には水分補給や体を冷やす役割として食べられていますが、女性に嬉しい栄養成分が豊富に含まれています。

もともと古くから漢方薬として民間療法に使われてきた梨の栄養をお伝えしていきましょう。

 

旬は秋!
梨が栄養満点で女性に嬉しい7つの理由

 

利尿作用でむくみを解消しよう

夕方ブーツがきつくなる、枕や下着の跡がなかなか消えない、何となく体が重いなど、むくみの症状は女性ならだけでも経験があると思います。むくみは早めに対処しておかないと脂肪を溜め込みやすい体になってしまいます。そんなむくみの解消に役立つのが、梨に含まれるカリウムです。

カリウムには体に不要な老廃物や余分な水分を尿として排出する利尿作用を高める効果があります。むくみの原因のひとつに体内の塩分濃度にあります。カリウムの利尿作用は体内の血液に含まれる余分な塩分を尿と一緒に排出するため、むくみの解消に繋がります。

しかしむくみの原因は塩分の摂りすぎだけではありません。

梨からしっかりカリウムを摂取してもむくみが改善されない時は、他の病気の可能性もありますので、一度医療機関に相談してみましょう。

 

豊富な食物繊維で便秘を解消しよう

梨に含まれる栄養素には、美肌やダイエットの大敵である便秘を改善する働きがあります。

梨の特徴はみずみずしさとシャリシャリとした独特の食感です。この食感はペントザントザンやリグニンという成分からつくられた石細胞によるものです。

これらは難消化性の食物繊維で、腸のぜん動運動を促進する働きがあるため、便秘の改善に効果があります。

また梨に含まれるソルビトールという成分には緩下作用があるので、頑固な便秘にも効果が期待できます。ただし梨を食べ過ぎると、ソルビトールの効果で下痢をしやすくなる可能性があるので、食べ過ぎには注意しましょう。

 

解熱作用と呼吸器系の炎症を抑えて、風邪を早く治そう

季節の変わり目は、気温差などから風邪を引きやすくなります。

梨に含まれるソルビトールという成分には解熱作用や咳止めの効果があると言われています。このソルビトールは甘くて清涼感があるのが特徴で、体の熱をとってくれます。また咳が出る時や喉がヒリヒリとする時には梨のシロップがおすすめです。

梨をジューサーにかけ、氷砂糖やハチミツと一緒に煮詰めます。これを1日数回飲むと咳を鎮め、喉の痛みを解消します。

また二日酔いの時の喉の乾きや体の火照りにも効果的です。梨にはたっぷりと水分が含まれていますので、風邪を引いている時の水分補給には最適な果物です。

休養をとると共に梨を食べて、早めに風邪を治しましょう。

 

高血圧を予防しよう

高血圧というと男性に多いイメージがありますが、40歳代になると女性にも高血圧の人が増えてきます。

更年期になるとホルモンバランスが崩れ、血圧をコントロールしている自律神経の働きが乱れることで高血圧になりやすくなります。症状がひどい場合は医療機関で診察を受けることをお勧めしますが、血圧を下げるには梨の栄養素も有効です。

梨には余分なナトリウムを排出する働きのあるカリウムが豊富に含まれているため、普段から血圧が高めの人の大きな味方になってくれます。またカリウムは汗と一緒に流れ出てしまう性質があり、梨を食べることで水分と同時にカリウムも補給することができます。

 

疲労回復効果で元気に過ごそう

梨にはアスパラギン酸が100gに140mgも含まれています。

アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、栄養ドリンクにも多く含まれる成分です。窒素代謝やエネルギー代謝に関与し、疲労に対する抵抗力を高め、運動する時に摂取するとスタミナを増すことができると言われています。

カリウムやマグネシウム、カルシウムを細胞内に運び、疲労物質である乳酸をエネルギーに変える手助けをするため、疲労回復に役立ちます。梨にはこのアスパラギン酸に加え、水分を豊富に含むため、運動後に食べることで水分補給と疲労回復を同時に行うことができる優秀な果物です。

また爽やかな酸味のある梨の果汁にはリンゴ酸とクエン酸も含まれていますので、さらに疲労回復効果が期待できるでしょう。

 

酵素の働きで消化を促進しよう

お肉をたくさん食べると胃がもたれるという人は、多いのではないでしょうか。

お肉を食べた後の胃もたれを防ぐには消化酵素を上手に補って、胃への負担を和らげることが大切です。梨にはプロテアーゼというたんぱく質を分解してくれる酵素が含まれています。少し固いお肉もすり下ろした梨につけ込むとプロテアーゼの働きで柔らかくなり、たんぱく質の吸収を助け、胃腸の負担を軽くしてくれます。

もちろんお肉をたくさん食べた後にデザートとして食べても、消化を助けてくれます。梨に含まれるプロテアーゼによってたんぱく質の消化吸収を高めることで、筋肉を発達させやすくなり、脂肪燃焼効果もアップします。

上手に梨を食事に取り入れることで、ダイエット効果も期待できそうです。

 

爽やかな甘さで虫歯を予防しよう

梨には甘みと清涼感のあるソルビトールという、甘味料の一種が含まれます。

このソルビトールの甘味度は砂糖などに比べると半分ほどしかありませんが、カロリーが約半分とかなり低く、血糖値の上昇を抑制する作用もあるため、ダイエットや糖尿病の患者さんでも安心して食べられる甘味料です。

梨の爽やかさはこのソルビトールが口のなかで溶解する時に熱を奪う化学反応によって起こります。このソルビトールには虫歯を予防する効果があると言われています。主な虫歯の原因は口の中にいる細菌が糖質をもとに酸を作り出し、歯を徐々に溶かしていくことで起こります。

ソルビトールは口の中にある酸への代謝をしにくく性質があるため、虫歯になりにくい成分となっています。ソルビトールは虫歯を減らす働きがありますが、そのまま口の中に入れておくと歯のエナメル質にダメージを与えてしまう可能性がありますので、注意が必要です。

 

いかがでしたでしょうか。

梨は8月がはしりで、主な品種は9月に旬を迎えます。残暑の疲労回復や日射病、熱中症予防の水分補給にもなり、秋や冬場の乾燥した空気の潤い補給にと日本の四季の理にかなった果物です。

梨に限らず旬の食材を旬の時期に食べることで、その時に体に必要な栄養素を摂取できるので、美容と健康のためにも梨をたくさん食べましょう。ちなみに梨の栄養成分は皮に多く含まれます。

梨の栄養成分を逃さないように、できれば皮ごと食べるようにしましょう。梨はカロリーがあまり高くなく、爽やかな甘みと食感のおかげでお腹が膨れやすいので、ダイエット中には嬉しい食材です。

ただし水分が多く、食物繊維が豊富なため、お腹が弱い人は食べ過ぎに注意しましょう。旬の梨を食べて、体の中から健康と美容を手に入れましょう。

 

まとめ

旬は秋!梨が栄養満点で女性に嬉しい7つの理由

・利尿作用でむくみを解消しよう
・豊富な食物繊維で便秘を解消しよう
・解熱作用と呼吸器系の炎症を抑えて、風邪を早く治そう
・高血圧を予防しよう
・疲労回復効果で元気に過ごそう
・酵素の働きで消化を促進しよう
・爽やかな甘さで虫歯を予防しよう


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