お通夜での数珠の扱い方を知って不作法を避けるコツ

お通夜での数珠の扱い方を知って不作法を避けるコツ
葬儀やお通夜には数珠を持って行くものですが、正しい使い方がわからない人も多いですよね。みんなが持っているから、ただなんとなく持って行くものだと認識している人も少なくないのではないでしょうか。

数珠は、仏様を念じるときに用いられることから「念珠」とも呼ばれる仏具です。念仏を数えるアイテムとして使われることもありますが、元来の意味は魔除け。

持っていると、人が持つ108の煩悩を打ち消すと言われるもので、扱い方にもちゃんとしたマナーがあるんです。

これを知らずにいると、無意識にマナー違反をして恥をかくだけでなく、遺族に不愉快な思いをさせてしまうこともあるので、正しいマナーを身につけておきたいですよね。

そこで今回は、マナー違反を避けるために知っておきたいお通夜での数珠の扱い方をお伝えします。

自分の数珠を用意しておきましょう

数珠は、念仏を数えるためのアイテムとして使われてきたものなので、お通夜で数珠が必須アイテムになっているわけではありません。でも、実際には、数珠を持っていない人を非常識だと感じる人も多いもの。魔除けとしてのアイテムでもあるので、1本用意しておくと安心です。

数珠には、本式数珠と、略式数珠があります。本式数珠は正式な数珠で、人間の煩悩の数と同じ108個の珠が連なったもので、ひとつひとつの珠が煩悩を引き受けてくれると考えられており、宗派によって形状が異なります。

対する略式数珠は、正式数珠の珠の数を1/2、1/3などのように減らしたもので、最近では珠の数にこだわらず実用性を重視したものもあります。数珠の選び方の基本は、自分の宗派に合わせたものを選ぶこと。

宗派がわからない場合や特にこだわりがない場合には、どんな宗派でも使える略式数珠がおすすめです。材質や房にはさまざまな種類があるので、わからない場合には、アドバイスが得られる仏具店で購入するとよいでしょう。

 

持つときは左手で持ちましょう

お通夜では数珠を式の始まりから終わりまで左手に持つのがマナーです。左手が仏さまの世界を右手が信仰の世界(人間の世界)を表しているためと言われますが、一方ではインドの伝統的な考え方が関係していると言われています。

インドでは、左手を不浄な手、右手を清浄な手とする考え方があり、右手は仏さまを左手は人間の世界を表していると考えられているので、左手を浄化するために左手に持つとする説もあるんです。

このように、理由には諸説ありますが、左手に持つことが共通したマナーとなっています。本式数珠の場合は、宗派によって持ち方が異なりますが、略式数珠の場合は、立っているときや歩いているときは、房を下にして左手で持ち、座っているときには、左手首にかけるのが作法です。

数珠が長い場合には、二重にして持ちましょう。席を離れるときや使わないときに、席やテーブルなどに置いておくのはマナー違反。数珠は、仏さまを拝んだり私たちを守ったりしてくれる大切な仏具なので、バッグやポケットにしまうなどして大切に扱うこともお忘れなく。

 

合掌するときや焼香するときは左手にかけましょう

正式な数珠の場合は、合掌するときや焼香するときにも宗派ごとの決まりがありますが、略式数珠の場合には、多くの宗派に共通した持ち方があります。

お通夜で数珠を持って合掌や焼香するときには、房を下にして左手の親指以外の4本の指に数珠をかけ、残った親指で軽く押さえるように持ちましょう。指をしっかり伸ばして、両手を合わせるのがポイントです。

ただし、浄土宗や浄土真宗の場合には、数珠の扱い方が少し異なります。数珠を合掌した両手の親指と人差し指の間にかけて拝みましょう。

 

数珠を貸し借りするのは避けましょう

お通夜に数珠を忘れたり、数珠を持っていなかったりしたときに、人の数珠を借りて焼香した経験がある人も少なくないですよね。

でも、葬儀やお通夜に関わらず、他人の数珠を貸し借りするのはタブー!魔除けの意味も持つ数珠は、持ち主の分身とも言われる仏具なので、一人ひとつが基本です。

そもそもお通夜は、急ぎかけるけるという意味合いがあるものなので、葬儀に数珠がない場合は不作法だと見られることもありますが、お通夜に数珠がなくてもマナー違反にはなりません。

お通夜では数珠がなくても焼香することができるので、人の数珠を借りるのはやめましょう。

 

このように、葬儀やお通夜では数珠を持っている人が多いですよね。みんなが持っているからただなんとなく持って行くなんて人も少なくないのではないでしょうか。でも、数珠は仏さまを拝むための大切なアイテム。

持ち主を守ってくれるものでもあるので、不作法を避けるためにも正しい扱い方を知っておきましょう。お通夜で数珠を貸し借りしている人もいますが、基本的に数珠の貸し借りはタブー!人に借りずにすむように、できれば自分だけの数珠を用意しておくと安心です。

数珠には本式数珠と略式数珠がありますが、さまざまな宗派で使える略式数珠がおすすめです。お通夜で数珠を持つときには、房を下にして左手の持つのがマナー。

合掌や焼香するときには左手の親指と人差し指の間にかけて、座っているときには左手首にかけるのが基本です。お通夜での数珠の扱い方がわからないときには、ぜひここにご紹介したことを参考に正しいマナーを身につけておいてください。

まとめ

お通夜で数珠を正しく扱うには

・ 自分の数珠を用意しておきましょう
・ 持つときは左手で持ちましょう
・ 合掌するときや焼香するときは左手にかけましょう
・ 数珠を貸し借りするのは避けましょう


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