最近は食の欧米化がすすみ、高タンパク・高脂肪の食事が増え、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足しがちになっています。このような栄養バランスの乱れは、様々な体の不調に繋がってしまいます。
そこで注目されているのが海藻類、特にひじきです。ひじきの旬は3〜4月ですが、一般的には乾燥させたものが流通していますので手軽に手に入ります。
食べ方も野菜や大豆と一緒に煮物にしたり、酢の物、サラダなどバリエーションも豊富です。昔からひじきを食べると長生きすると言われていて、ひじきのもつ栄養は現代の日本人に不足しがちなミネラルや食物繊維が多く含み、健康だけではなく美容にも効果が期待できる食材です。
ひじきが体を元気にすることはよく知られていますが、具体的な効能はあまり知られていません。そこで今日はひじきの栄養が体を元気にする理由についてお伝えします
ひじきの栄養が
体を元気にする7つの理由
骨粗鬆症の予防
ひじきの栄養にはミネラルが豊富に含まれていますが、特に多く含まれているのがカルシウムです。海草類の中ではトップクラスの含有量で、昆布の約2倍と言われています。カルシウムは丈夫な骨や歯を作るためには欠かせない栄養素です。
骨の他にも血液や細胞などにも含まれ、体の機能を正常に保つ大切な働きがありますが、もともとカルシウムは日本人に不足しがちな栄養素と言われています。
ひじきを積極的に摂取することは骨粗鬆症の予防や虫歯などの予防にも役立ちます。
貧血予防
次にひじきに多く含まれる栄養素は鉄です。鉄は血液に含まれるヘモグロビンを合成するのに必要な栄養素で、ヘモグロビンは体の各器官に酸素を運ぶ働きがあります。
そのため鉄が不足すると体に酸素が行き渡らなくなり、息切れやめまいなどの症状が起こってしまいます。ひじきにはほうれん草の15倍もの鉄分が含まれているため、女性に多い貧血の予防にも効果的です。
ですが、ひじきに含まれる鉄は吸収しにくいという特徴があるので、鉄の吸収を助けるビタミンCと一緒に摂取するようにしましょう。
便秘の改善
ひじき100gあたり62gの食物繊維が含まれていて、その含有量は海藻の中では一番多いと言われています。
ひじきに含まれる食物繊維は水溶性の食物繊維ですので、水を多く含み便を柔らかくする働きがあるため、排便をスムーズに促します。また腸内の善玉菌を増加させ、腸内環境を整える働きもあります。
便秘を解消することはダイエットだけではなく、健康や美肌にとっても重要ですので、ひじきで便秘を解消しましょう。
糖尿病の予防・改善
ひじきには糖尿病の予防や改善にも効果があると言われています。ひじきに含まれる食物繊維は、水溶性の食物繊維でヌルヌルしているのが特徴です。
この食物繊維は糖分の吸収を緩やかにしてくれるので、食後の血糖値の急激な上昇を抑える作用があります。
さらに脂肪の吸収を抑えたり、血液中のコレステロール値を減少させる働きもあります。またインスリン、血糖値の正常化を促進するクロムという栄養素も含まれていますので、糖尿病への効果が期待できます。
抗酸化作用
ひじきの栄養素には近年注目されているファイトケミカルと呼ばれる植物性栄養素、フコキサンチンやビタミンB2が含まれています。
このフコキサンチンやビタミンB2には強い抗酸化作用があり、細胞を酸化させてしまう活性酸素を除去することが出来ます。
この抗酸化作用のあるひじきを積極的に摂取することで、老化予防やガン、動脈硬化などの予防につながります。
血流の促進
女性に多い冷えの原因のひとつに、血行不良があげられます。冷えは肩こりや腰痛、頭痛、生理痛などの症状を引き起こしますので、早めに対処することが大切になってきます。
ひじきの栄養に多く含まれるミネラルは血流を良くし、冷えを改善する効果が期待できます。
カルシウムには筋肉の収縮をスムーズにし、血流を改善する作用があります。また鉄分にも血流をよくする効果があるため、冷えからくる肩こりや腰痛の予防・改善にも効果的です。
新陳代謝の活発化
ひじきに豊富に含まれているヨウ素は、甲状腺ホルモンの分泌するために必要な栄養素です。ヨウ素から作られる甲状腺ホルモンはエネルギー代謝を活発にし、新陳代謝を促進する働きがあります。
新陳代謝が活発になると、常に新しい細胞が出来るため肌や髪などの健康に役立ちます。
ヨウ素は過剰摂取が心配されますが、食べる時に水に戻したり、茹でて食べることが一般的ですので、水溶性のミネラルであるヨウ素は除去されます。
そのため他のヨウ素を含む食材に比べ、ひじきはヨウ素の過剰摂取にはならないので安心できます。
いかがでしたでしょうか。このようにひじきには、体を元気にする栄養が豊富に含まれています。他の食品と比べても、ひじきは優れた栄養食品と言えるでしょう。
食材としても使いやすく、料理のバリエーションも豊富ですので、毎日食べることは難しくありません。ひじきに含まれる栄養素は特に女性特有の症状に効果のあるものばかりです。
しかも脂質がほとんど含まれていませんので、ダイエット中でも気にせず食べることができますが、ひじきに含まれるビタミンEやビタミンKなどは脂溶性のビタミンなので、効率よく栄養を摂取するには油分を含む食品と調理すると良いでしょう。
またひじきは、成長期の子供に必要な栄養素も豊富です。最近は見た目からひじきを苦手にする子供も増えていますが、ハンバーグに混ぜ込んだりして、積極的に食べるようにしましょう。
今日のまとめ
ひじきの栄養は
・骨粗鬆症の予防
・貧血の予防
・便秘の改善
・糖尿病の予防・改善
・抗酸化作用
・血流の促進
・新陳代謝の活発化に役立ちます!