ピーマンの栄養はとても豊富で、給食など子どもの献立にも良く使われます。子どもは苦味が嫌いと言うのも定番ですが、ビタミンCなら中サイズのピーマン2個程度で、一日のビタミン摂取量はほとんど(3/2以上)摂ることができてしまう優れものです。
ピーマンの栄養には、その他にも優れた成分が沢山含まれています。例えばあの独特のピーマンの臭いのもとであるピラジンというピーマンの栄養成分には、血液をサラサラにして心筋梗塞や脳梗塞、高血圧などの生活習慣病を予防する効果があります。
またピーマンの濃い緑色のもとである葉緑素にも、コレステロールの吸収を抑えて血液をサラサラにするなどの効果が含まれています。ピーマンの栄養に関するちょっとした豆知識を頭に入れておき、もっと効果的にこの優れたピーマンの栄養素をとりいれましょう。
ピーマンの栄養は加熱調理も大丈夫!
保存と調理の豆知識☆
保存や加熱に強いビタミンCを豊富に摂れます
通常のビタミンCは熱に弱いため、加熱調理をすると加熱時間によっては殆ど損失してしまいます。ですがピーマンの栄養素に含まれるビタミンCは熱に強いメリットがあります。
・ピーマンは加熱調理してもしっかりとビタミンCを摂ることができます。
また、保存しても損失が少ないのも、ピーマンの栄養素に含まれるビタミンCの特徴です。
そのうえピーマンの栄養には、ビタミンの働きを助けるビタミン様物質であるビタミンPが含まれており、このビタミンPがビタミンCの吸収を助けます。そのため、他の野菜や果物を食べるよりも、ピーマンを食べた方がビタミンCを効率よく摂取できるのです。
加熱調理でも栄養を損なわないピーマンは、牛肉との相性が抜群です。ピーマンの肉詰めで、挽肉をピーマンに詰める調理法もおススメです。また、中華料理では酢豚や青椒肉絲など、多くの料理に利用されています。
丸ごと食べて栄養をいっぱい摂りましょう
ピーマンを調理する際に、一般的には中の種とわたを取り除いて調理します。ですが、実はこの種とわたにはとても優れた栄養が沢山つまっているのです。
・ピーマンのわたや種には、ミネラル分などが含まれています。
ピーマンの栄養に含まれるこのミネラル分は、血行を促進する成分やむくみをとる働きがあります。そのため、特に女性には丸ごと食べることをおススメします。
【ピーマンを丸ごと食べる方法】
・少し小さめのピーマンを使い、丸ごと焼いてお醤油をかける
・丸ごと佃煮風に煮る。
種のプリプリした食感が楽しめて、とても美味しく頂くことができます。千切りにしたピーマンとじゃこを合わせたスパゲッティーなども、美味しいですよ。
上手に保存しましょう
ピーマンは水気で傷みやすいので、保存に注意が必要です。
【ピーマンの保存方法】
①しっかりと水気を拭きとる。
②ポリ袋や保存袋(フリーザーバックがおススメです。)に入れる。
③冷蔵庫の野菜室で保存する。
④適温は10度前後です。
(寒い時期でしたら、冷暗所での保存でも問題ありません。)
【ピーマンの冷凍保存方法】
①冷蔵と同じく、切ったピーマンを保存袋に入れて冷凍します。
②料理に使う時は、冷凍のまま炒めることも可能です。ピーマンは、特にヘタ部分が傷みやすいです。長期保存をする場合には、事前にヘタを取り除いておくと比較的長持ちしやすいでしょう。
【ピーマンの保存方法の注意点】
・ピーマンのエチレンガスには注意が必要です。
エチレンガスの対策としては、一つ一つラップにくるむなどして保存した方が、長持ちします。また、ピーマンの賞味期限の目安は1週間ほどですが、上手に保存すれば3週間程度は保存が可能です。
パプリカも栄養満点です
ピーマンの仲間のパプリカもピーマンの栄養価同様、非常に優れています。特に赤いパプリカは、ビタミンCの含有量やビタミンE、ビタミンB6の含有量が飛びぬけて高い食材です。
なかでも特にビタミンCは、赤パプリカ約1個だけで、一日の摂取推奨量の2倍弱もの量を摂取することができてしまううえ、ピーマンの栄養価同様にビタミンPも含んでいます。
パプリカは、緑色のピーマンに比べて甘味も強く、加熱調理にも向いているので、ピーマン嫌いの方にも美味しく食べられるピーマンです。積極的に毎日の食事に取り入れたい食材です。
【パプリカの代表的な食べ方】
・パプリカとズッキーニ、鶏モモ肉などの食材をいれたラタトゥイユ
・パプリカのみなら、マリネにするだけでイタリアンな味わいに
・パプリカをそのまま竜田揚げにしても、甘くて美味しい!
いかがでしたでしょうか。ピーマンの栄養素のなかでも、ビタミンCが加熱可能な豆知識は、知らない方も多かったのではないでしょうか。
ビタミンCというと、いちごやレモン、アセロラといった果物がイメージしますね。ところがピーマンの栄養素には、それとは比べ物にならない量のビタミンCが含まれます。そのうえ、保存や加熱調理で損失することが少ない!吸収も良い!・・・そうなれば、さっそくピーマンを食べたくなりませんか。
生のピーマンは、千切りにしてかつお節とお醤油をかけて食べるだけでも、美味しくいただけます。生のピーマンが苦手な方は、さっとごま油で炒めたり、ちりめんじゃこと炒めてみてください。こんな超簡単なレシピで食べられるピーマンですから、今日からさっそく食卓に並べてみましょう。
まとめ
ビタミンCなら、果物よりピーマンを勧めるその理由
・ピーマンに含まれるビタミンCは、加熱調理が可能!
・ピーマンの種とわたまで食べて、むくみ防止
・ピーマンはヘタを取って、一つ一つラップする
・パプリカのビタミンCは、一日摂取量の2倍弱も!