初対面の人といきなり一定の時間を過ごさなければならないという場面が、大人になると良く起こりますよね。自分が人見知りだとか、口下手だという自覚がある人ほど、初対面の相手と何を話せば良いのかわからず、苦手意識を持ってしまうものです。
だけど、初対面同士でも、お互いに気遣いつつ心地良い時間を過ごす努力を惜しまないというのは、大人にとっては当たり前のマナー。「初対面だとうまく話せないんです」では、もう通用しないどころか、時には仕事で大きなマイナス点になってしまうこともあるのです。
そこで、どうしたら初対面の人に好印象を与えることができるのか、話し方の術をお伝えします。これさえ知っておけば、初対面は恐くない!むしろ、その時間を楽しむことができるようになりますよ。
まずは笑顔で楽しい時間を共有したいという気持ちを伝えよう
初対面が苦手という人ほど、緊張して表情が強張ってしまいますよね。目を合わせられなかったり、うつむいて難しい顔になってしまったり、落ち着きなく視線が泳いだり。だけど、人とのコミュニケーションの基本は笑顔。何はともあれ、笑顔を見せることが最も重要です。
初対面ということは、お互いにどんな人間かわかりませんよね。だから、まずは笑顔で相手に拒絶していないこと、友好的であることを伝えなければなりません。柔らかな笑顔ならば最高ですが、無理矢理作った固い笑顔でも良いのです。
「この人は、自分との時間を前向きに共有する気持ちを持っている」と、相手に伝われば充分。自分から心の扉を開いていることを示しましょう。
ゆっくりと喋ることを心がけよう
緊張すればするほど、人は早口になりがち。だけど、初対面の相手に早口で話すのはマイナス点だらけなんです。
まず、相手にとって、早口は聞き取り辛いもの。初対面だからこそ、聞き返し辛くなるので、会話に支障が出やすくなります。口調が早いと、その分返答までの時間が短いという事なので、無駄に相手を急かしてしまい、それが更なる緊張感を呼びます。更には、会話のスピードが速くなってしまうので、1つの話題の持続時間が短くなってしまうのです。
初対面だからこそ、ゆっくりゆったりとした口調を心がけましょう。のんびりした口調は相手に安心感を与えるとともに、自分から焦りを取り除いてくれます。
初対面の人とは、一定の距離感を持つことが大切
「初対面の人と早くお近づきになりたい!親しくなりたい!」という気持ちが暴走して、ぐぐっと距離を一気に近づけようとする人がいますが、それは良策ではありません。
初対面というのは、ある意味探り合いの状態です。会話をしながら相手の情報を入手し、少しずつ距離を近づけていこうと思っている人が殆どで、自分のペースを押し付けて大きく接近しようとすると、返って相手に警戒心を与えてしまいます。
初対面の人とは距離感に気をつけることが大切です。一歩下がる立ち位置を意識して、相手のペースに合わせる姿勢を見せましょう。
共通点のある話題から入ろう
初対面の人と会話をしなければならない場には、必ずお互いの共通点があるはずです。まずはその共通点から話題に入りましょう。
仕事関係ならば仕事のこと、合コン街コンだったら参加した理由、子供つながりの場合は子育て情報について。共通点の話題はお互いに興味があるものなので、話のとっかかりとしてとても適しているだけではなく、会話しやすく有益。会話のキャッチボールを続けやすい話題なので、無理なく言葉が出てくることでしょう。
共通点を通じて相手の興味を引き出そう
共通点について話していると、次第に内容が広がっていきます。相手の表情や声のトーンにしっかり注目していると、初対面の人でもどんなことに興味を持っているのか、何となく掴めてくるものです。
初対面の相手に好感を与えたいと思うならば、話題を相手に合わせること。「あれ、この人これが好きなんだ」と思ったら、その話に聞き入ってみましょう。話題を自分の得意分野に持っていくのではなく、相手の興味に自分が寄り添うのです。
人は自分が好きなことや、詳しく知りたいことについて話している時、それを聞いてくれた人に好意を持ちます。
相手の得意分野がわかったら教えてもらう姿勢で掘り下げよう
話を続けている内に、初対面の相手がどのようなことに興味を持ち、何を得意分野とするのかわかってきます。そしたら、その話題をどんどん掘り下げていきましょう。
ただ聞き役に徹するのではなく、自分が全く知らない分野の話だったとしても、興味を持って聞き、わからないことや、もっと知りたいと思ったことを質問すると良いでしょう。「あなたの話は楽しいです。退屈していません。もっと聞かせて欲しいです」という気持ちが伝わります。
もし、相手の興味と自分の興味が合致したらかなりラッキー。会話は盛り上がり、初対面でありながら、ぐっと距離が近づくことでしょう。
沈黙を怖がる必要はなし!焦らずのんびり構えよう
初対面が苦手という人は、会話の中で沈黙になる瞬間を怖がっていることが多いです。神経が細やかで、人にとても気を使うタイプなのでしょう。だから初対面の相手を前にすると緊張し、疲れ切ってしまうんですよね。
だけど、沈黙を怖がる必要はありません。初対面で会話が途切れる瞬間がないなんて、返って不自然です。常にどちらかが機関銃のように喋り続けているなんて、まるで戦場のよう。
会話には沈黙も必要です。沈黙は休憩であり、今までの話題を整理する時間であり、次の話題は何が良いか考える時間なのです。もしかしたら、相手には提供したい話題があって、沈黙がきっかけでその話題に入れるかもしれません。
長すぎる沈黙は緊張を呼びますが、会話の分岐点で訪れる僅かな沈黙は必要な間。焦らずのんびり構えてくださいね。
初対面の人を前にすると、とにかく何か喋らなければ、なんでもいいから口を開かなければと思いがち。そして良く考えず発した話題で、相手を困惑させてしまうことも少なくありません。
そんなに焦らなくていいんですよ。初対面だからこそ、ゆっくりじっくりが大切なのです。気持ちを落ち着かせ、相手への興味を持って接していれば、自然と話題は生まれてくるでしょう。
口下手な人は、自分が喋ろうとせず、会話の主導権を相手に委ねてしまうというのも1つの手段です。ただ、ひたすら待つのではなく、きっかけは自分から与えることが大切。笑顔で相手への壁を取り除き、質問という形で話しかければ、会話は継続しやすくなります。
初対面同士は緊張するのが当たり前。でも、お互い歩み寄り、最低限の思いやりとマナーを持つことで、楽しい時間を共有できるものです。それを忘れなければ、どんな初対面の相手とでも大丈夫です。
まとめ
初対面がもう怖くなくなる話し方とは
・まずは笑顔で楽しい時間を共有したいという気持ちを伝えよう
・ゆっくりと喋ることを心がけよう
・初対面の人とは、一定の距離感を持つことが大切
・共通点のある話題から入ろう
・共通点を通じて相手の興味を引き出そう
・相手の得意分野がわかったら教えてもらう姿勢で掘り下げよう
・沈黙を怖がる必要はなし!焦らずのんびり構えよう