初対面の人との会話って、様子を伺う感じで、かしこまってしまいますよね。人見知りするタイプの人にとっては、地獄のような時間です。何か話そうとすればするほど、言葉が出てきません。
最近は特にテレビ番組の影響で、おもしろい話しをしなければいけないという思い込みをさせられているところもあります。芸人さんのようなボケとツッコミ、そのような非日常を日常に持ち込まれるようになったせいかもしれません。
幸いにも、と言ってもいいくらいに、日本人には、他人の心の中に、どかどか入り込んで話せる人は多くありません。ほんの少しだけ考え方を変えれば、初対面の人との会話も楽になります。そこで今回は、初対面の人との会話で失敗しないコミュニケーション術についてお伝えします。
初対面の人との会話で
失敗しないコミュニケーション術
相手も同じ立場
初対面で会話を失敗しないためには、まず相手も同じ立場であることを認識しておきましょう。つまり、相手にとっても、あなたという存在は初対面なのです。相手がよく話す人なら、相手にゆだねてしまえば初対面での会話も成立します。
質問されることに答えて、相手が質問してきた内容を次は逆に相手に質問をすれば、初対面でも会話のラリーが続きます。会話は一人で成立させるものではなく、共同作業なのです。自分が緊張していて、相手も緊張しているなら、沈黙してしまう自分を責めないことです。
沈黙とのつき合い方
初対面の会話に限らず、会話の苦手な人は沈黙を恐れてしまいます。会話に間を空けると悪いように思ってしまいます。沈黙を回避しようとして、言葉を探すことばかりに意識が集中して、相手の表情なんか見えなくなります。
沈黙と上手につき合うには、沈黙は会話の休憩時間だと思うことです。その会話の休憩時間に、相手の表情を見てみましょう。そこで、まだしていない質問をしてみれば、再び会話の時間が始まります。沈黙は言葉で埋めるのではなく、休憩する時間にしましょう。
ナースに学ぶ初対面の会話術
会話が必要となる職業はたくさんありますが、参考になりそうなナースに学べる初対面の会話術があります。ある看護士さんの例ですが、ナースをなあすと変換させて、日ごろから会話をスムーズにさせるための暗号にしていらっしゃいました。
「なあすのな」は、名前を聞く、名前を覚えるです。「なあすのあ」は、挨拶です。「はじめまして」とか、「どうも」とか、「よろしくお願いします」と言って、微笑みかけたり、おじぎをしたり、握手をしたりすることのよって、お互いの警戒心を解くようにします。
「なあすのす」は、好きな・・・です。好きな芸能人、好きなスポーツ、好きな音楽、好きな食べ物、何でもかまわないので好きな物は何かを質問をするのは自然なので会話になりやすいです。今度は、自分の好きな物を話せば、初対面の会話も広がります。
相手に関心を持つ
何を話そうかと初対面での会話に困るのは、自分を中心に考えてしまうからです。何か話題を提供しなければとか、おもしろいことを言わなければとか、自分ばかりに意識を置いているのです。
相手に関心を持てば、出身地を聞きたくなるし、どんな仕事をしているのか聞きたくなるし、どんなことに興味を持っている人なのか聞きたくなります。そうしているうちに共通の話題がみつかって、初対面でも会話は発展していきます。
会話の流れで浮かんだことは遠慮しない
会話の流れで、ちょっと違うことを連想してしまうことってありますよね。そんな時は遠慮しないで言葉にしてみましょう。雑談とは本来そういうもので、テーマ通りに話しを展開させて完結させる必要はありません。雑に話すから雑談なのです。
女性と違って男性は、話しに結論がないと気がすまないという人が多いです。テーマからはずれたり、話しが飛んだりするのを嫌います。まるで、会社の会議のようですね。そのように、かたくなに、ルール性にこだわるから、話しがはずまないのです。
以上、初対面の人との会話で失敗しないコミュニケーション術についてお伝えしました。最低限心がけることは、沈黙を恐れないこと、相手に関心を持つこと、ルール性を気にして遠慮しないことです。そして、極端に言えば、会話に失敗も成功もないということです。
沈黙すると会話が失敗ということでもありません。また、テーマからはずれた言葉を口にしても会話が失敗したということでもありません。初対面の会話は形式に乗っ取ったものではありません。スピーチでも、面接でも、会議でもないからです。
1対1の初対面の会話なら、仲良くなれる相手なのか、苦手な相手なのか、相手を知ることができれば充分です。グループのような複数の人数での会話なら、盛り上げ役の人に任せてしまえばいいのです。
まとめ
初対面の人との会話で失敗しないコミュニケーション術
●沈黙してしまう自分を責めない。
●沈黙は言葉で埋めるのではなく、休憩する時間にしましょう。
●名前を聞く、挨拶をする、好きな物を聞く。
●相手に関心を持つ。
●会話の流れで浮かんだことは遠慮しない。