ふくらはぎに痛みを感じたら、取るべき5つの行動とは

ふくらはぎに痛みを感じたら、取るべき5つの行動とは
足の関節、膝の関節を曲げたり伸ばしたりするときに、とても重要な働きをするふくらはぎ。特に運動選手がふくらはぎに痛みを感じることは頻繁にあります。この場合は筋肉がダメージを受け、ふくらはぎの痛みとなっています。また、日頃運動が不足している人の場合にも、ふくらはぎの痛みが出ることがあります。

もともと筋肉が弱ければ、ちょっとした運動でも筋肉はダメージを受けますし、栄養不足、血流不良など、様々な原因でふくらはぎの痛みが起こります。ふくらはぎの重要性は誰もが認めていて、とある西洋医学のお医者さんは、ふくらはぎは下半身の血流を影で支える「第二の心臓」だと主張しているくらいです。今回はふくらはぎに痛みを感じた時に行う対処を、原因別に5つお伝えします。

筋肉痛にはアイシング、ストレッチ、栄養補給

前日に激しい運動をした。昨日は立ちっぱなしの仕事だった。そんな時、ふくらはぎに痛みを感じますよね。これは誰もが経験したことがある筋肉痛が原因です。実は筋肉痛のメカニズムは正確には解明されていません。乳酸のような疲労物質が原因だとか、筋肉組織が一部破壊されたからだとか、いくつかの原因が指摘されていますが、「これが正解」というものは分かっていません。

原因がよく分かっていなくても、筋肉痛によるふくらはぎの痛みには、アイシングが最適であることは分かっています。氷や保冷剤にタオルを巻いて、20分を目安に患部に当てて冷やしましょう。皮膚の感覚が無くなってきたら中断して、感覚が戻ってきたら再開することを2~3回繰り返します。このアイシングはふくらはぎに痛みを感じてからでも効果がありますが、激しい運動直後に行うことで、ふくらはぎの痛みを事前に予防することもできます。

ふくらはぎの痛みがそれほど強くなければ、軽いストレッチを行うことで、筋肉痛を軽減することができます。痛みが強ければふくらはぎを安静にすることが大事ですが、安静にし過ぎると、筋肉が硬くなり、血行が悪くなることで、痛みがなかなか引かなかったり、今後も筋肉痛になりやすくなってしまいます。適度なストレッチで筋肉をほぐすと痛みも引きますし、次の筋肉痛も予防できます。

また、ふくらはぎの筋肉痛には、運動で消費したタンパク質、脂質、糖分という栄養を補給することも重要です。そしてレモンや梅干しに豊富に含まれるクエン酸は、筋肉痛を素早く消す効果があります。筋肉痛によるふくらはぎの痛みを感じた時は、バランスの良い食事を摂って、栄養補給も忘れないようにしましょう。

 

ふくらはぎの強烈な痛み、肉離れにはRICE処置

運動中にふくらはぎの痛みを激しく感じた時は、肉離れの可能性があります。肉離れとは、筋肉の一部または全部が断裂してしまう怪我です。筋肉の一部の断裂であれば、足を引きずりながらでも自力で歩くことが可能ですが、内出血が見られたり、ふくらはぎが陥没していたりした場合は、重度の肉離れであり、自力で歩くことはできないでしょう。

肉離れによるふくらはぎの痛みを感じた時は、RICE処置を行いましょう。RICE処置とは、Rest(安静)、Ice(アイシング)、Compression(圧迫)、Elevation(高挙)の頭文字をとったもので、スポーツ障害全般の応急処置方法の基本として非常に重要な処置方法のことです。

RECE処置の順序は

1.安静にします。ふくらはぎに痛みを感じた瞬間から、すぐに運動を中断して、安静にしてください。軽度の肉離れをそれ以上悪化させないためです。

2.アイシングを行います。前項で説明した方法で患部をアイシングしてください。

3.圧迫します。患部と周辺を包帯を巻くなどして適度に締め付けます。この時、圧迫が強すぎて、血流を止めないように気をつけてください。

4.高挙します。高挙とは、患部を心臓よりも高い位置に保つようにすることです。肉離れなどを起こすと、損傷した部分から血液やリンパ液があふれ出してたまってくるため、腫れがおこります。高挙の姿勢を保つことで血液が心臓に戻りやすくなって腫れを抑え、早くひかせることができます。

運動中にふくらはぎの痛みを感じた時は、応急処置として、RICE処置の4つを行ってください。痛みの度合いにもよりますが、RICE処置後は早急に整形外科を受診しましょう。

 

足がつった時のふくらはぎの痛みには

ふくらはぎの痛みとして、代表的なものに「こむら返り」があります。「足がつる」とも言いますが、これは筋肉の突然の痙攣と収縮のことです。運動中や就寝中に発生することが多いです。

運動中のこむら返りによるふくらはぎの痛みには、膝を伸ばして足のつま先を脛の方向に押します。押してくれる人がいなければ、タオルを足先に引っ掛けて、ひっぱるようにして足裏を伸ばしましょう。そして、運動中のこむら返りは水分と電解質の不足が原因ですから、水やスポーツドリンクを補給してください。

 

こむら返りを頻繁に繰り返す場合は内科の病気かもしれない

就寝中にもこむら返りが起こることがあります。深夜に突然、ふくらはぎに痛みを感じるのです。これも筋肉の収縮ですから、水分と電解質の不足が原因ですが、もしも、この就寝中のこむら返りが、繰り返し起こるようだったら、内分泌系疾患の可能性があります。甲状腺の病気や糖尿病の患者さんに、就寝時のこむら返りが繰り返し発生することが知られているので、頻繁にこむら返りが起こる場合は、内科を受診して検査することをおすすめします。

 

しびれのようなふくらはぎの痛みは、坐骨神経痛の可能性

日常生活をしていて、ふくらはぎの痛みを常に感じる。ピリピリとしたしびれのような痛みがふくらはぎにある。こういった場合は、坐骨神経痛の可能性が高いです。坐骨神経痛の多くは腰椎椎間板ヘルニアが原因です。この治療は安静と経過観察が主になります。専門医のアドバイスに従って、日常生活でも腰に気をつけることが必要です。また、鍼や灸による治療も効果があります。

 

以上。運動選手は特にふくらはぎを怪我しやすいです。足を動かす時に頼りになるのは、筋肉の太い束であるふくらはぎです。大事な部位であるからこそ、ふくらはぎの痛みには敏感になって、少しでも気になったら、直ちに適切な処置を行いましょう。RICE処置は肉離れでなく、運動時の外傷ほとんどに有効な応急処置ですから、日頃運動をする人はこの処置をしっかりと覚えておいてください。

運動時以外でもふくらはぎに痛みが走ることは、よくあります。肉離れのような外傷であれば、マッサージやストレッチは厳禁ですが、筋肉痛、筋肉疲労、ピリピリとしたしびれ、こむら返りの後、などはマッサージとストレッチがとても重要です。ふくらはぎの筋肉をしなやかに、柔らかくしておくと、日常生活やちょっとした運動で疲れにくい足腰を作ることにつながります。

今日のまとめ

ふくらはぎに痛みを感じたら、取るべき5つの行動とは

・筋肉痛にはアイシング、ストレッチ、栄養補給
・ふくらはぎの強烈な痛み、肉離れにはRICE処置
・足がつった時には、足裏を押して水分と電解質を補給
・こむら返りを頻繁に繰り返す場合は内科の病気を病院でチェック
・しびれのようなふくらはぎの痛みは、坐骨神経痛の可能性


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