知っているようで知らないカモミールの5つの効能

知っているようで知らないカモミールの5つの効能
世界中に知られ、愛されているハーブの1つが「カモミール」ですが、その効能を熟知する機会にまではなかなか恵まれないですよね。カモミールは多彩な効能から「マザーズハーブ(母の薬草)」とも呼ばれており、薬草として利用されてきた歴史は、はるか古代エジプトにまでさかのぼります。

日本に伝わってきたのは江戸時代、「カミツレ」の名で親しまれ、1962年まで薬草・医薬品扱いで日本薬局方にも記載されていたほどです。

ですがこれだけ知名度が高く、いろいろな効能があるとして認識されているわりにいざ「どんな効果があり、何に有効なのか」と聞かれると首をかしげてしまうのではないでしょうか。そこで今回は、知っているようで知らないカモミールの効能についてお伝えします。

心身を落ち着かせ、リラックスさせる

カモミールの効能といえば「リラックス・安眠効果」が有名です。特にジャーマンカモミールが放つ、青リンゴのようなフルーティで甘い香りは鎮静効果をもたらし、イライラを鎮め、疲労を回復してくれます。

・疲労がたまって眠れない

・ストレスで寝つきが悪い

・いくら寝ても寝た気がしない(眠りが浅い)

といった自覚症状がある人は、ぜひ寝る前にカモミールティを1杯飲んでみましょう。また、ティッシュにたらして枕元に置いておくだけでも、香りがリラックス効果につながります。

カモミールの効能には昂った気持ちに対する鎮静効果だけでなく、心身をリラックスさせ質の良い眠りに誘う安眠効果も期待できます。ちなみに使用する精油は一滴でも十分なほど。嬉しい限りですよね。

 

心身を保護し、健康を保つ

カモミールの効能に「抗炎症作用」が含まれているのはご存知でしょうか。濃い目に淹れたカモミ-ルティが、マウスウォッシュや歯肉炎・口内炎の治療に使われています。わざわざ濃くしなくても胃の粘膜を保護する働きから、過敏性腸症候群や胃潰瘍にもいいとされています。

また、風邪の引きはじめにも有効なのが嬉しいところです。温かいハーブティそのものが、体を中から温めてくれるだけではなく、発汗を促してくれます。

これだけにとどまらず、カモミールの効能として「保湿効果」も高いので、入浴剤やシャンプー・リンス、化粧水などにも利用されています。さまざまな薬用効果が、あなたを心身のリラックスと健康に役立ってくれるはずですよ。

 

アレルギー症状を緩和させる

カモミールの効能には、なんと「アレルギー症状の緩和」も含まれています。花粉症の季節が来るたびに泣かされている人にとっては朗報ですよね!カモミールティを飲んでもよし、お茶の蒸気を吸い込んでも鼻づまりに効果あり、と嬉しい限り。

あまりにひどければ通院するのが一番ですが、できるだけ薬に頼りたくないという人は、一度カモミールの効能を試してみる価値はあるでしょう。ただし、数あるアレルギーの中でも、ブタクサアレルギーを持っている人(もしくはその疑いがある人)だけは要注意です。

ブタクサはカモミールと同じキク科の植物なので、逆にアレルギー症状を誘発してしまいます。試す際は、自分の症状の度合いや、アレルゲンをしっかりと把握してから行うようにしましょう。

 

糖化を防いできれいな肌を保つ

女性に嬉しいカモミールの効能が「糖化を防ぐ働き」です。糖化とは、食べ物で摂取した糖のうち、エネルギーとして消費されなかったものがタンパク質と結びつき、肌の老化を促進させる「糖化タンパク質(AGE)」に変化してしまう一連の流れのことです。

つまり「糖化=肌荒れ・老化・たるみなどを引き起こす」と考えてよいでしょう。カモミールの効能には、この糖化を防ぐ働きも含まれているといわれています。リラックス効果とウルツヤ肌を同時にとれるなんてお得ですよね。

より効率的に抗糖化成分であるカマメロサイドを取り入れるのならローマンカモミールの方が断然おススメです。ただしジャーマンカモミールに比べると、味はちょっと……。いっそ「きれいな肌を手に入れるための薬茶だから!」と割り切るのも一つの手かもしれませんね……。

 

女性特有の不調を整える

女性に嬉しいカモミールの効能にはもう一つ、「女性特有の変化による不調を整える作用」があります。生理痛の緩和や鎮掻痒作用(かゆみを鎮める作用)、さらには髪のツヤをよくしてくれる、なんて効果まであるのです。

ただし、生理痛の緩和=通経作用は「子宮の中のものを押し出す作用」です。生理に関する不調を改善するのには効果的ですが、妊娠初期は禁忌と考えておいた方が無難です。

もっとも、カモミールの効能が逆に働いて流産などにつながったというデータはありませんが、妊娠初期は特にホルモンバランスの関係などから心身ともにデリケートになっています。気をつけるにこしたことはないでしょう。

 

カモミールの効能は実にさまざま、お悩みに合わせて使い分けることで、あなたの生活にハリや潤い、状態の改善が期待できるはずですよ。

ただし、「キク科アレルギーの人は使用を避ける」「無農薬のものを使う際はなるべく早く使い切る」など、心配りをしておいたほうがいい点がいくつかあるのも確か。自分の体調や体質を考慮して使ってみてくださいね。

アロマ・飲用・入浴剤などなど、カモミールの効能を活かす方法もたくさんあります。自分の好みに合わせたり、気分に応じて使い方を変えるとよい気分転換にもなるでしょう。「普段頑張っている自分に、ちょっとしたご褒美」と思って使うとまた楽しみが増えるはず、上手に取り入れてみて下さい。

まとめ

カモミールが持つ効能とは

・ 心身を落ち着かせ、リラックスさせる
・ 心身を保護し、健康を保つ
・ アレルギー症状を緩和させる
・ 糖化を防いできれいな肌を保つ
・ 女性特有の不調を整える


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