「アーモンドはおいしいだけでなく健康や美容にも効果のある食べ物」なんて聞くと、調子に乗ってアーモンドを食べ過ぎてしまうことってありますよね。
これが苦い薬なら食べ過ぎることはないのですが、なまじアーモンドはおいしいだけに、「体によい」なんてお墨付きをもらうと食べ過ぎてしまいがちです。たしかに、ビタミンEやミネラル、オレイン酸やリノール酸が豊富なアーモンドはアンチエイジングや美容のためにとてもよい食べ物です。
しかし、何事も加減が大事!アーモンドだって食べ過ぎると体調不良の原因になります。過ぎたるはなお及ばざるがごとし、食べ過ぎれば、薬が毒になることもあるということです。ということで、今回はアーモンドを食べ過ぎると起こりやすい体調不良をお伝えします。
アーモンドは脂質が多い!太ること
アーモンドを食べ過ぎたとき、まず体に起こる変化、それは太ることです。アーモンドは脂質の多い食べ物です。健康や美容を目的とした日本人のアーモンドの1日の摂取量の目安は20~25粒ですが、アーモンド20~25粒のカロリーは約100~150キロカロリーです。
お茶椀にご飯を軽く一杯(ご飯110gで160キロカロリー)とほぼ同じカロリーですね。当然ですが、25粒以上食べれば、摂取カロリーはこれ以上になります。
これまでの食事に加えて、毎日お茶碗1杯分のカロリーをポリポリと食べていたら……何が起こるかは容易に想像できますね。アーモンドを食べ過ぎると太ります。
にきびや吹き出物ができやすくなること
アーモンドの食べ過ぎの影響は体重計の数字だけでなく、肌にもあらわれます。皮膚の皮脂分泌が増え、にきびや吹き出物ができやすくなるのです。特に、元々皮脂分泌が多い肌質の方(肌がテカりやすい方)やにきびや吹き出物ができやすい方では要注意!
さらに、青春の真っ只中で思春期にきびができやすい方もアーモンドの食べ過ぎには気を付けてくださいね。にきびが悪化する可能性があります。また、アーモンドを食べ過ぎると人によっては便秘になることがあります。便秘も吹き出物や肌荒れを引き起こします。
ビタミンEの過剰摂取で下痢や肝機能障害になること
アーモンドに多く含まれるビタミンEは脂溶性ビタミン、摂取し過ぎた分は尿で排出されず体内にたまります。アーモンドを食べ過ぎるとビタミンEの過剰摂取になり、下痢や肝機能障害、筋力の低下、骨粗しょう症などの体調不良を引き起こすことがあります。
日本人のビタミンEの1日の摂取上限量は650mg、これはアーモンド2kg分に相当します。ついつい食べ過ぎたからといって、1日にアーモンドを2kgも食べることはなさそうですが、ビタミンEはアーモンド以外の食べ物にも含まれています。
アーモンドを含めたトータルでビタミンEの摂取量が上限量(650mg)を越えないように注意してください。アーモンドを食べ始めてから、下痢が続くというときにはアーモンドの量を少なくした方がよいかもしれません。
食物繊維や脂質の摂り過ぎで便秘や消化不良になること
アーモンドには食物繊維も多く含まれていて、この食物繊維のおかげでアーモンドには便秘解消やダイエット効果があるといわれています。しかし、食物繊維を摂り過ぎると、便秘解消どころかかえって便秘がひどくなることがあります。
便秘解消を目的にアーモンドを食べ始めたけど便秘が治らないというときには、アーモンドで便秘を解消することは見直した方がよいかもしれません。あなたの便秘とアーモンドは相性が悪いということなので。
また、アーモンドは脂質が多いので、消化するときに胃に負担がかかります。胃が弱い方や油ものが苦手な方もアーモンドを食べ過ぎないように注意しましょう。
アルギニンの摂り過ぎでヘルペスになること
アーモンドにはアルギニンというアミノ酸が含まれています。このアルギニンも体にはよいアミノ酸ですが、困ったことにアルギニンにはヘルペスウイルスの増殖を促す効果もあります。
ヘルペスウイルスを持っている方(ヘルペスにかかったことがある方)で、風邪や体調不良で免疫が落ちているときにはアーモンドを食べ過ぎないようにしましょう。
免疫力が低下しているときにはただでさえヘルペスウイルスが増殖しやすくなっています。このとき、ヘルペスウイルスを増殖させるアーモンドを食べるというのは敵に塩を送るようなものですよ。
以上がアーモンドを食べ過ぎると起こりやすい5つの体調不良でした。アーモンドを食べ過ぎると、まず太ります。これは体質やアーモンドと相性に関わりなく、アーモンドを食べることで1日に必要なカロリーを上回るカロリーを摂取すれば誰でも太ります。
また、アーモンドを食べ過ぎるとにきびや吹き出物もできやすくなります。アーモンドには健康や美容に効果のある成分が多く含まれていますが、アーモンドを食べ過ぎるとこれらの成分を過剰に摂取することになり、かえって健康や美容に悪影響を与えることがあります。
何事も過ぎたるは及ばざるがごとし、健康や美容のためにアーモンドを食べるときも、「ほどほど」を心がけましょう。食べ過ぎを防ぐために、1日分ずつアーモンドを小分けにしておくとよいです。
まとめ
アーモンドを食べ過ぎると起こりやすい体調不良とは
・ アーモンドは脂質が多い!太ること
・ にきびや吹き出物ができやすくなること
・ ビタミンEの過剰摂取で下痢や肝機能障害になること
・ 食物繊維や脂質の摂り過ぎで便秘や消化不良になること
・ アルギニンの摂り過ぎでヘルペスになること