パソコンや携帯、スマホなどが生活の中で当たり前になるくらい普及し、その分目を酷使するようになった昨今、必然的に目に良い食べ物にも注目がいくようになりましたよね。
目に良い食べ物といえば真っ先に思い浮かぶのがアントシアニン。ブルーベリーなどに含まれている成分ですが、実はほかにも目に良い食べ物はたくさんあります。
知らず知らず疲れ目になっている現状を放置すれば、やがては肩こりから頭痛、めまい、目の痛みや充血などにつながっていきます。
こんな症状に悩まされるようになる前に目を休めることももちろん重要ですが、今回は、仕事などで酷使した目を癒す食べ物や栄養成分についてお伝えします。つらい症状で苦しむ前に、あなたの目を労わってあげましょう。
目に良い食べ物で
仕事に疲れた目を癒す5つの方法
ビタミンAを含む「にんじん」
ドライアイに悩まされている人に特にしっかり摂取したいただきたい、目に良い食べ物「ニンジン」に含まれている成分が「ビタミンA」。
ビタミンAには粘膜を強くする作用がありますから、目に潤いを与えるためには必要不可欠。逆に不足すると涙の分泌量が減ってしまうため、ドライアイを引き起こしかねません。
さらにビタミンAは、網膜にある「ロドプシン」という色素を構成する成分でもあるため、極度に不足するとロドプシンの感受性が落ちるといわれています。
ビタミンAを含む目に良い食べ物は他にも「かぼちゃ」「にら」「モロヘイヤ」などがあります。油に溶けやすい性質があるので、ゆでるよりも油で炒める・生で食べる場合はマヨネーズやドレッシングとあえるといった調理方法がおすすめですよ。
ビタミンCを含む「キウイ」
老眼や白内障、飛蚊症……防ぎたいですよね。特に老眼などは実感するとちょっと切なくなりますよね。そんな悩みを解決してくれる目に良い食べ物「キウイ」に含まれている成分が「ビタミンC」。
ビタミンCには抗酸化作用が強いため、水晶体の酸化を防いでくれる働きがあります。上記の症状が出やすくなるのはビタミンCの不足によるところも大きいので、適量をしっかりと摂取していきたいところです。
目に良い食べ物は他にも「レモン」「いちご」「ミカン(柑橘類)」が有効です。ビタミンCは酸化しやすく、水分にも溶けやすいうえ、加熱にも弱い成分。
下手に手を加えると栄養素がほとんど流れ出てしまいかねません。ビタミンCを優先して摂取する場合は、可能ならばできるだけ生で食するのが無難なようです。
ルテインを含む「ほうれん草」
視力回復に有効、と今話題になっているのが「ルテイン」です。ルテインとは抗酸化作用の高いポリフェノールの一種で、体内に吸収されることで、網膜や水晶体に蓄積された活性酸素を除去する働きがあり、疲れ目・近眼・老眼・ドライアイに効くだけではなく、加齢黄斑変性や白内障になるリスクまで抑えてくれるのだそう。
さて、このルテインが多く含まれている目に良い食べ物が「ほうれん草」。ルテインの1日の推奨摂取量は1日6mg、なんとほうれん草60g(約3分の1束)で様々な効果を得ることができるというのですから驚きですよね。
ルテインを含む目に良い食べ物は、他にも「ブロッコリー」「ケール」「グリンピース」「とうもろこし」があげられます。ルテインもまた、脂溶性成分であるため、調理方法は断然油で炒めるのがおすすめ。体内で作ることができない栄養素ですから、意識して補給するようにしたいですね。
DHA、EPAを含む「青魚」
目に良い食べ物に含まれる栄養素、といえば「オメガ3脂肪酸」は外せないところです。オメガ3脂肪酸とは細胞膜の構成要素の1つで、細胞が正しく機能するためには必要不可欠といえる栄養素です。
目に良い食べ物といえば「青魚」がよくあげられますが、これはオメガ3脂肪酸の一種であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を含んでいるため。
視力改善やドライアイ、疲れ目に効果的と言われています。逆に不足すると視力障害を引き起こすリスクが高まってしまうのも特徴です。毎日は難しくても、数日に1回は食するように意識していきたいですね。
具体的には「さば」「いわし」「さんま」「マグロ」などが有効です。なお、オメガ3脂肪酸は酸化しやすいので、食材はできるだけ新鮮なものを選ぶよう心がけましょう。
魚の身そのものよりも魚油のほうに多く栄養素が含まれているので、網焼きにして油を落としてしまうよりは煮魚やムニエルにしたほうが効率よく摂取できますよ。
aーリノレン酸を含む「くるみ」
オメガ3脂肪酸の1つであるa-リノレン酸は動脈硬化予防や免疫機能改善に働き、青魚と同じく視力改善やドライアイ、疲れ目に効果的です。
体内で生成できない栄養素なので、こちらも日々の食事で適量を摂取していきたいところですね。aーリノレン酸が含まれている目に良い食べ物の代表格が「くるみ」です。
他にも「えごま油」「シソ油」「ごま油」「大豆油」などにも含まれています。魚が苦手という人は、これらをうまく使うとよいでしょう。
ただし、オメガ3脂肪酸はどれも空気にさらすだけで酸化が進み、さらに加熱で酸化の速度が増してしまうという厄介な性質を持っています。
そのため、効率的に摂取するなら、直接食べる・もしくはドレッシングを作るなどしてサラダや冷ややっこなどにかけて食すのがベストです。
いかがでしたでしょうか。目に良い食べ物や栄養素はたくさんあります。しかし、栄養素を効率的に活かすにはバランスが必要不可欠。過剰摂取はかえって健康被害をもたらしかねません。
基本となる栄養成分をきちんと摂ったうえで、目に良い食べ物も取り入れるように心がけましょう。同時にしっかりと目を休める時間を設けるように生活を見直すのも大切です。
パソコンやスマホ、テレビなどから目を離すのは寝る時間だけ……という生活になりがちな現代ですが、目に良い食べ物で対処するには限度があります。
目の衰えは年齢を重ねるうちに徐々に自覚する人もいれば、ある時ガクッと落ちて否応なく実感するという人もいます。気づいた今から意識して、疲れた目を癒すように気を付けていきましょう。
まとめ
積極的に摂取したい、目に良い食べ物とは
・ ビタミンAを含む「にんじん」
・ ビタミンCを含む「キウイ」
・ ルテインを含む「ほうれん草」
・ DHA、EPAを含む「青魚」
・ aーリノレン酸を含む「くるみ」