断食というとイスラム教の「ラマダーン」のイメージがありますが、ダイエットとしての断食も人気ですよね。断食でやせる理屈は「食わなきゃやせる」というとても簡単なもの、やせる理屈がシンプルでわかりやすいことが断食ダイエットの人気の理由です。
とはいえ、理屈は簡単でもそれを実践するのは難しい……断食でやせるはずがかえってリバウンドしてしまったり、空腹のために体調を崩したりイライラしたり、人によっては「まず食べないというのが無理」という方もいるかもしれません。
ということで、今回は断食に興味のある方のために断食で確実にやせるためのステップをお伝えします。これから断食を始める方、断食に失敗した経験をお持ちの方、ぜひ参考にしてください。
断食前の食い溜めは禁物!胃に優しいものを食べること
断食に成功するかどうかは断食に入る前の準備期の過ごし方が鍵を握ります。断食の3日前からは普段の食事から和食中心の胃に優しい食事に切り替えましょう。「断食を始めるから」といって、断食前に食い溜めをするのはだめですよ。
断食前に食い溜めをしたのでは、せっかくの断食が食い溜めで増えた分の体重を減らすだけでのダイエットになってしまいますし、食べる量を増やすことで胃が大きくなるため断食が辛くなってしまいます。断食の前日はおかゆやスープなどを食べて翌日からの断食に備えましょう。
断食は半日から始め徐々に期間を伸ばすこと
断食未経験者がいきなり1日や2日の断食をするのはだめ!体に負担をかけますし、空腹による断食後のどか食いのリスクが高くなります。初めての断食は半日から始めるのがおすすめです。短い断食から始め、徐々に期間を長くしてくださいね。
ただし、ダイエット目的の断食なら長くても2日間まで!それ以上長い期間断食をすると、体が飢餓モードになってしまうため、断食後に脂肪をため込みやすくなってしまいます。太りやすくやせにくい体になってしまうのです。
断食中は水分と塩分をこまめに補給すること
ダイエット目的の断食は「飲まず食わず」である必要はありません。断食期間中も水分と塩分はきちんと補給してください。熱中症や脱水症状を防ぐためです。断食中の水分補給には塩を入れた水やお茶がおすすめ!
空腹をまぎらわすために炭酸水(無糖)を飲むのもよいですね。水や炭酸水に塩を入れるだけなら、カロリーもありません。2日間の断食をするときには、スポーツドリンクや酵素ドリンク、スムージーなどを飲みましょう。
これらは0キロカロリーではありませんが、体に必要なミネラルが含まれているので、断食期間中の体調を整えることができます。
生理や仕事の日、体調不良のときは断食をしないこと
ダイエット目的の断食は体調のいい日、そして大切な仕事や試験のない日を狙って行うのが成功の秘訣です。断食ではいくら水分補給を気を付けていても、空腹によるイライラやストレスは避けられませんし、貧血になったり低血糖になるリスクもあります。
フラフラの頭では仕事はできませんし、運転も危ないですよね。「今日は仕事は休み!一日家でのんびりするぞ」という日に断食を行うのがよいです。
また、生理や風邪などで体調が悪いときの断食も禁物!生理痛がひどくなったり、風邪が悪化することがあるからです。断食の日はスケジュール帳と自分の体調と相談しながら決めるのがおすすめです。
断食後の回復期にどか食いはだめ!胃にやさしいものを食べること
「さあ断食が終わったから、思いっきり食べるぞ!」は断食失敗の原因です。断食後のどか食いはやめましょう。どか食いの衝動がおさえられないという方は、体質や体調と断食の期間ややり方が合っていない可能性が高いです。
断食の期間を短くしたり、断食中の飲み物を工夫してみてくださいね。断食後の回復期にはどか食いを控えるだけでなく、胃に負担のかけるものも食べないようにします。
揚げ物やステーキなどの油っこい食べ物やケーキなどのお菓子、断食後は食べたくなりますがここはぐっと我慢してくださいね。断食明けに胃に負担のかけるものを食べると胃がびっくりしてしまい、胃痛や胸やけ、下痢を起こしてしまいます。
断食明けの最初の食事はおかゆやスープなど胃に優しい食べ物から食べ始め、徐々に普段の食事に戻していきましょう。断食後2、3日で元の食事に戻すと胃に負担をかけないし、リバウンドもしにくいです。
このように、宗教行為ではなくダイエット目的の断食では「飲まず食わず」である必要はないし、1ヶ月間断食を続ける必要もありません。断食中も健康を損なわないための水分や塩分は補給すること、また断食期間も自分の体質や体調に合わせて設定しましょう。
断食期間を長くしすぎると、リバウンドの危険が高くなるので長くても2日間までにしてくださいね。断食には準備期・断食期・回復期の3ステップがあります。
準備期はこれからの断食に備えて胃に優しい食事に切り替えること、断食明けの回復期も胃に優しいおかゆやスープから食べ始めます。
断食明けのどか食いや揚げ物、ステーキなどの胃に負担をかける食事は、リバウンドや胃痛、下痢などの原因になるので控えた方がよいです。